新型ウィルス感染症の被害拡大が社会に与える影響を描き、世界からも注目を集めた映画『感染列島』。全国的にインフルエンザが猛威を振るい始めた矢先の今月4日、「“感染”披露試写会」と銘打ったイベントが東京国際フォーラムでおこなわれ、主演の妻夫木聡、檀れい、国仲涼子らが出席した。

左から藤竜也、檀れい、妻夫木聡、国仲涼子、田中裕二(爆笑問題)

舞台挨拶に先立ち、報道陣を前におこなわれたテープカットでは、出演者が「KEEP OUT!」と書かれた立ち入り禁止テープにハサミを入れる。続いて妻夫木が、「今日を機会に、いろんな方にこの映画の良さが“感染”したらうれしい」、檀が「皆さんに見ていただいて、この映画のメッセージを受け取っていただけたらと思います」と挨拶した。

ウイルス被害の拡大を防ぐ立ち入り禁止テープを使い、出演者によるテープカットがおこなわれた

この日、爆笑問題の田中裕二やカンニング竹山も映画出演者として登壇したが、2人の影響で会場はバラエティ番組のような雰囲気に。田中が「じつは妻夫木君や檀さんと一緒のシーンはなかったんですよ。で、さっきお会いした時、妻夫木君から『初めまして、太田さん!』と言われました……。(相方の)太田はいま脱腸で入院してます(笑)」。その言葉に報道陣からどっと笑いが起き、妻夫木も苦笑いを浮かべていた。

この日の舞台挨拶では、感染防止の意味も込めて、観客は全員マスクを着用することに

その後、MCの青木裕子アナ(TBS)が唐突に、「カンニング竹山さん。一歩前にお願いできますでしょうか?」。すると突然、黄色の防護服を身にまとったスタッフが現れ、竹山に向けて「除菌ガス」を噴射! 10秒近くガスを吹きつけられ、「長げーよ!! 長いしここ(立ち位置)に『竹山除菌』ってバミってあるだろ! そういうことだろうなと思ったよ!」とキレ芸をさく裂させた。

予告なしに「除菌ガス」攻撃を受けた竹山だが、「やるんだったら頭からかけろよ!」と、逆にスタッフにダメ出しする場面も

続いておこなわれた舞台挨拶でも、バラエティのノリが“感染”してしまった様子。「今回、国仲(涼子)さんと夫婦で、幼い女の子の父親という役だったけど、国仲さんとの共演が1シーンしかなくて。もうちょっと絡んだりとか……」と田中が話すと、すかさず青木アナから「……カラむ?」と意味ありげに聞き返される。「絡むって別にそういう意味じゃなくて(笑)」と半ば呆れた様子の田中。

この日の舞台挨拶では、感染防止の意味も込めて、観客は全員マスクを着用することに

さらに撮影中のエピソードについて、田中が「娘役の子がグズることがあって、スタッフ総出でなだめてもずっと泣いてたんですよ。でも最終的に『おしっこジョーッ!』って言ったら笑い出して、なんとか復活したんです」と語るも、青木アナから「完成披露試写会なので、下ネタは……」とダメ出しを受けてしまう。『サンデー・ジャポン』(TBS)を彷彿とさせる2人のやり取りに、竹山から「いま一番疑問に思っているのは、何で今日の司会を青木アナに頼んだのかな? ということです(笑)」とまで言われる始末。

妻夫木は観客全員がマスクを着用している様子を眺め、「今日はうちの両親や事務所の人たちも来ているけど、みんな真面目にマスクしてるんだろうなと思うと、おかしくて…(笑)」

最後の挨拶を任された妻夫木も、「1つだけ断っておきたいんですけど、この映画はコメディ映画ではありませんので(笑)。この場は完全にコメディのノリになってますけど、映画は笑いの要素はいっさいありませんから」とフォローしていた。

映画『感染列島』は、来年1月17日より全国ロードショー。