MySQL

27日(米国時間)、5系の最新版にして初の製品品質となるMySQL Server 5.1 GAが発表された。MySQL 5.1初の製品品質レベルリリースとされており、製品システムにおいて広く採用が進められるバージョンとなる。5.0系を採用している場合にはアップグレードを検討したいバージョンだ。

MySQL 5.1自身は2008年夏前にある程度実装も仕様も固まっていたが、MySQLの創設者にして開発者であるMichael Widenius氏はMySQL 5.0 GAのときと同じ過ちを繰り返したくないとし、GAとしてのリリースを延期してきた。ブログでGAリリースへ向けた試験が呼びかけられてから4カ月強、MySQL 5.1は製品品質レベルに達したと判断された。

MySQL 5.1 GAにおける新機能はこれまで発表されてきたとおり。

  • テーブルおよびリストのパーティショニング機能
  • 列ベースおよびミックスで動作するレプリケーション機能
  • 組み込みジョブスケジューラ
  • XPathに対応したXML操作機能の改善
  • SQL診断およりパフォーマンスユーティリティ機能

しかし、肝心の開発者であるMichael Widenius氏はMySQL 5.1 GAが従来想定していたものとは違うものになったと考えているようだ。Oops, we did it again (MySQL 5.1 released as GA with crashing bugs)に考えがまとまっているのでチェックしてほしい。端的にまとめると、当初予定していたレベルの品質には達しておらず現状ですぐれたバージョンではあるが深刻なバグのいくつかは残ったままで、新機能を使う場合には試験を忘れないように実施しておいてほしい、ということになる。

5.1 GAには深刻なバグがいくつか残っている。しかしすでに長い間GAへ向けた開発に入っていたMySQL 5.1系をこれ以上にRCの状態にしておくことはできなかった、という理由もある。このため現状でベストな選択肢ではあるがコンプリートなプロダクトではないというわけだ。

注釈付きのGAリリースになったわけだが、MySQL 5.1 GAがこれまでのMySQLを比較して優れたプロダクトであることには違いない。製品システムで採用する場合、あらかじめ既知のバグをチェックするとともに、新機能を採用する際には事前に試験を実施されたい。