ARMは11月14日、同社のプロセッサコア「Cortex-M」シリーズ向けハードウェア・アブストラクト・レイヤとして、「ARM Cortex マイクロコントローラ・ソフトウェア・インタフェース規格(CMSIS)」を発表した。

CMSISは、半導体ベンダやミドルウェアプロバイダに対し、プロセッサに対する一貫したソフトウェアインタフェースを提供することで、ソフトウェア再利用の簡素化や、新デバイスの製品化期間の短縮などを容易にすることを目的としている。

最小の8KBデバイスからイーサネット、USB-OTGなどの高度な通信ペリフェラルを持つデバイスまで、すべてのCortex-Mプロセッサ・シリーズ・マイクロコントローラに対応する拡張性を備えている。なお、CMSISがコア・ペリフェラル・アクセス・レイヤに要求するメモリは、コード1KB未満、RAM10B未満となっている。

また、CMSISにミドルウェア・アクセス・レイヤを加えて拡張し、イーサネット、SD/MMCに対応する標準ソフトウェア・インタフェース、およびRTOSカーネルの一貫したカーネル認識デバッグに対応するデバッグ・インタフェースの提供も予定されている。この拡張により、Cortexプロセッサ搭載マイクロコントローラへの標準ミドルウェア・コンポーネントの導入が容易になるという。

なお、提供はすでに開始しており、同社のWebサイトから、デバイスユーザのガイドの統一のため作成された文書として、ダウンロードが可能となっている。