The LLVM Compiler Infrastructure Project

The LLVM Compiler Infrastructure Projectは10日(米国時間)、LLVMの最新版となるLLVM 2.4を公開した。LLVM (Low Level Virtual Machine)はコンパイル時、リンク時、実行時、インストール後などのシーンで効率のいい最適化を提供するツール。今のところ主要なコンポーネントはC & C++およびObjective-Cフロントエンド(C/C++コンパイラ)だが、C/C++以外に言語にも同様の機能を提供できるという特徴がある。

LLVM 2.4では-O0最適化オプションが指定された場合のコンパイル時間が高速化しているほか、従来のバージョンと比較して多くのシーンでよりよいコードが生成されるようになっている。そのほか新しいPIC16ターゲットの実現、新しいIR機能の実現、そのほか多くのバグ修正と機能の改善が実施されている。

LLVMは設計がモダンで開発速度も速い。現状ですでに優れた成果物といえるが、今後の開発でさらに存在感を強めてくるとみられる。C/C++/Objective C以外でもLLVMが採用されるシーンは増えており、今後ますます重要になるプロダクトとみられる。次のバージョンとなる2.5は2009年2月や3月での登場が予定されている。