Integrated Device Technology(IDT)は11月11日、PCI Express(PCIe)タイミングソリューションの新シリーズとして、「ファンアウト・バッファ」「ゼロディレイ・バッファ」「クロック」「ジッタ・アテネータ」を発表した。これらの製品は、すべてPCIe規格1.0(Gen1)および2.0(Gen2.0)、もしくはその両方に準拠している。すでに一部のカスタマ向けにサンプル出荷を開始しており、価格は1万個単位で1.25ドルからとなっている。

ファンアウト・バッファは、メインシステムクロックを分配するためにメインクロック信号をバッファリングし、複数のクロック出力を行うことが可能。すべてのバッファは、差動ホストクロック信号レベル(HCSL)出力を行える。4出力から21出力までの製品がラインナップされている。

ゼロディレイ・バッファは、入力クロック信号から複数のロードを駆動するために複数出力に再生成するPLLを内蔵。ここで生じる遅延は、調整できるため、ロードに対してクロック信号のタイミングを制御でき、入力クロックと同期したクロックを生成することが可能だ。最大で12出力の製品が用意されている。

クロックは、FPGAや組み込みマイクロプロセッサに統合されたPCIeポートの「ハートビート」、あるいはリファレンスクロックを提供する。14.318MHzあるいは25MHzの水晶発振子を用いた発振器を内蔵しているほか、シングルエンドのレファレンス・クロック入力を受け、これをPCIeの差動出力に変換することができる。さらに、スペクトラム拡散機能により、クロックシンセサイザの基本的な機能に、EMIを減少する周波数変調機能を加えている。

ジッタ・アテネータは2あるいは6出力を備えており、PLLを内蔵し、PCIeクロックを再構築することで、内在的な(inherent)ジッタやノイズを減少することが可能。同製品のPLLループ帯域幅は500KHzから1MHzで設定でき、ジッタを減らしながら拡散スペクトラム変調を通すことができる。