Freescale Semiconductorは、車載電子部品を用いた電装設計を管理するためのソフトウェアツール「Virtual Architect(VA)」を発表した。

同ツールは、従来、自動車メーカーの各種設計部署が独立して作業を行ってきたことにより発生していた、1部署でのアーキテクチャ変更に伴う、他部署での手作業による調整を解決するために開発された。同ツールを用いることで、システムエンジニアは、車両レベルでの電装性能要件を明記し、他の電装エンジニアリング設計部署との連絡や協業を通して、性能要件の検証を行うことができるようになるという。

最初に提供されるツールセットでは、「VA-Harness」「VA-Complexity Management(CM)」の2つが提供される。これらのツールは、ワイヤハーネスの設計プロセスを簡素化することを目的としており、自動車メーカー側は各車種で設定されるワイヤハーネスセットを確実に実装することが可能となる。

なお、同ツールの最初の導入は、Chryslerで行われ、2つのツールを利用して新車の設計を開始するとともに、今後1年以内にリリースが予定されているほかのツールをFreescaleと共同開発していくという。