「家族の絆を深められるような」――そんなコンセプトを持つコミュニケーションツールが、三洋電機コンシューマエレクトロニクスから発売される。同社が28日に発表したのは、ホームネットワークビューワ『HNV-M70』(愛称:ALBO/アルボ)。無線LANに対応した卓上ディスプレイだ。電子メールのメッセージや写真、ニュースを表示したりと、家庭内掲示板のように利用することができる。11月14日発売予定、価格はオープン、予想実勢価格は4万円前後。家電量販店を通じて販売される。

「ALBO」は、プライムブラックとプライムグリーンの2色を用意

メールも受信できるフォトフレーム

ALBOとはイタリア語で掲示板やアルバムの意。三洋電機コンシューマエレクトロニクスが発表したALBOは、その名のとおりの機能を持った製品だ。7インチ液晶(800×480ドット)を備えた卓上ディスプレイで、無線LAN(IEEE 802.11b/g準拠)経由でさまざまな情報を取得、表示できる点が特徴。たとえば、電子メールの受信機能を搭載。本体で設定したメールサーバに届いたメッセージがディスプレイに表示される。携帯電話からの写真添付メールの場合、その写真を背景にメッセージを表示する「メール de フォト」という演出機能もある。返信する場合は、「ありがとう」「了解しました」などの簡単な定型文を使えるほか、PC経由で定型文を編集して返すことも可能だ。

タテヨコの向き変更に合わせて画像も自動的に拡大される

電子メールの表示例

ネットワーク設定画面。無線LANの設定ではAOSSに対応

いわゆるスライドショー的な使い方もできる。写真共有サービス「Picasa ウェブアルバム」(Google)や「フォト蔵」(ウノウ)の写真を表示できる点は、ネットワークを利用できるALBOならではの機能だろう。携帯電話の赤外線通信を利用した写真の受信機能も搭載している。また、RSSリーダ機能を備えており、お気に入りのニュースサイトの見出しなどを表示することができる(取得件数は1サイトにつき100件)。音楽ファイルの再生にも対応する(MP3/WMA/WAV)。

画像共有サイト「Picasa ウェブアルバム」のログイン設定画面

RSSリーダ機能を搭載。写真はニュース記事の表示サンプル

家族間コミュニケーションをサポート

同社の高橋典孝氏(家電事業部 企画統括部 デジタル商品企画部 デジタル企画一課 担当課長)は、ALBOを「家族のきずなを深められるような」製品と説明する。たとえば、個人間で完結していたケータイメールのやりとりも、ALBOを通すことで家族間コミュニケーションに変化する。遠くに住む両親や恋人と使ってもいいし、時間がすれちがいがちな家族が家庭内掲示板的に使ってもみるのもいいだろう。もちろん、旅行写真や子どもの写真をやりとりしたってかまわない。そうした「うれしいを共有」(同氏)する"コミュニケーションツール"としての使い方ができるのがALBOというわけだ。なお、ALBOのおもなターゲット層は、30~50代の子どもを持つ家族だが、「みんなでなにかの思いを共有したいと思っている人たち」(同氏)にも使ってほしいとしている。

将来的にはデジタルサイネージとしての利用も

ALBOは11月14日から家電量販店などを通じて販売される。目標販売台数は年間2万~2万4千台。ALBOの今後の展開については、デジタルサイネージ(ネット経由で設置ディスプレイに広告を配信・表示するシステム)としての利用も想定しているという。

おもな仕様は次のとおり。IEEE 802.11b/g対応(AOSS対応)、内蔵メモリ:256MB、インタフェース:USB1.1ポート×1/SDメモリーカードスロット×1/メモリースティックデュオスロット×1、スピーカ:モノラル 1W、サイズ/重量:約208(H)×約210(W)×約120(D)mm/約690g。