OSKは、基幹業務用ERPパッケージ「SMILE BS」に、DB2対応版を新たに追加し、11月17日より販売および出荷を開始することを発表。これを受けて日本IBMでは、IBMのx86サーバ「IBM System x」をSMILE BSの稼働に最適なサーバとして位置づけ、今後両製品を合わせたマーケティングならびに販売活動をOSKと展開していく。

OSK代表取締役専務 田中務氏

「SMILE BS」は、年商10-500億、従業員数30-1000名程度の中規模、中小企業向けのERPパッケージで、今年の6月にリリースされている。従来はマイクロソフトのSQL Serverに対応していたが、今回新たにIBMのDB2にも対応した。機能的には、両製品に違いはない。

OSK代表取締役専務 田中務氏は、今後も販売市場拡大のためマルチデータベース化を進めていくと語り、同氏は大企業向けの「SMILE ie」のほか、小規模向けの「SMILE iS」の合計3製品ある「SMILEシリーズ」を、将来1本化する予定であると述べた。

マルチDB化戦略

SMILEシリーズのターゲット

日本IBM 執行役員 事業開発 ゼネラルビジネス第一事業担当 小原琢哉氏

日本IBM 執行役員 事業開発 ゼネラルビジネス第一事業担当の小原琢哉氏は、今後、日本に5-6万社あるといわれる中堅企業市場に、積極的に資本投入する旨を表明。

中堅企業が抱える課題として、「業務効率の向上」「新規顧客の獲得」「継続的な顧客とのリレーションシップ」「資金調達と専門知識のある人材確保」の4つを挙げ、多くのユーザーがビジネスモデルを変えるような変革をしなければならないと考えており、これらの課題に対してはITを活用することが解であり、いろんな所にバラバラに点在しているITシステムを有機的に統合し、差別化を図っていくことが大きなポイントであると語った。

そして、ERPはユーザーのコアビジネスである商品・サービスを差別化でき、世の中のベストプラクティスを再現できるので、IBMも中規模、中小向けに積極的に展開していきたいと述べた。

中堅市場におけるERPパッケージの需要とIBMの取り組み

具体的な支援策としては、日本IBMの箱崎事業所内に「SMILE BS案件ご支援センター」を開設。今までディールハブと呼ばれる社内の営業支援部隊が活用してきたセールス見込み情報や個別案件の情報が格納されているDBを解放し、パートナーを支援する。同社がこのような社内向けのDBをパートナーに開放するのは、初めての試みという。

「SMILE BS案件ご支援センター」を開設。当初は専任3名でスタートする

「SMILE BS」DB2対応版の対応プラットフォームは、Windows Server 2003およびWindows Server 2008(いずれも日本語版)で、税込価格は以下の通りになっている。

製品 価格
SMILE BS 販売 LAN 2クライアント版 136万5,000円から
SMILE BS 会計 LAN 2クライアント版 84万円から
SMILE BS 人事給与 LAN 2クライアント版 126万円から

パートナーであるリコー販売 取締役副社長 執行役員 佐藤邦彦氏(一番左)、大塚商会 執行役員 エリアシステム部門長 水谷亮介氏(一番右)、とOSK田中氏、日本IBM 小原氏