CGMサイトの安全利用には何が必要? 関係者の対応方針案示す中間とりまとめ

      [2008/10/17]

    インターネット上の有害コンテンツのレイティング/フィルタリングに関する研究を行っている「レイティング/フィルタリング連絡協議会研究会」は17日、SNSやネット掲示板などのCGM(Consumer Generated Media)サイトを青少年に安全利用してもらうため、フィルタリング事業者など関係者が取り組むべき方針案を示した中間とりまとめを発表した。

    CGMサイトには「有害情報の閲覧」とは異なるリスク存在

    レイティング/フィルタリング連絡協議会研究会は、違法・有害情報の通報受付・削除依頼を行っているインターネット・ホットラインセンターを運営するインターネット協会が事務局となり、活動を行っている。

    同研究会では、フィルタリング事業者が行う第三者レイティング(格付け)や、サイト管理者が自ら格付けを行うセルフレイティングの基準として参照されることを想定し、同基準となる「SafetyOnline」を策定してきた。

    今回の中間とりまとめでは、CGMサイトへの対応が必要な理由として、「近年増加しているCGMといわれる書き込みサイトでは、情報の流れが双方向的であり、不特定多数の人の間でのコミュニケーションが可能となっている。しかし、CGMでは、双方向的なコミュニケーションが可能であるがゆえの事件も発生しており、青少年がCGMサイトを利用する際のリスクは、『有害情報を見てしまう』という問題とは性質が異なる」と説明。

    CGMサイトには、以下のようなリスクが存在すると指摘した。

    1. 青少年の個人情報漏えい(氏名、電話番号、住所、写真等)が生じるケース
    2. 青少年が悪意のある大人などとのやりとり、出会いを通じ、犯罪(性的虐待、誘拐、ストーカー、脅迫、詐欺など)に巻き込まれるケース
    3. 特定の青少年を対象としたいじめや誹謗中傷が、現実空間にとどまらず、インターネット上において行われるケース

    CGMサイトに存在する特徴的機能に配慮が必要

    また、「青少年のCGMサイト上での利用行動などを分析していくと、今後はCGMサイト上に多く見られる特徴的な機能のそれぞれについて青少年による利用が想定される場合には、サイトの運営者側での一定程度の配慮や情報提供、利用者側による評価能力の向上などが必要になる」とし、CGMサイトの特徴的機能として以下を挙げている。

    1. 個人プロフィール発信機能
    2. ユーザー(友達)検索機能
    3. ダイレクトメッセージ機能

    CGMサイトへの対応にあたっては、「フィルタリングによる対応としては、例えば、コミュニティサイトで提供される機能のうち、青少年にとってリスクのある機能・設計について逐次検討を行い、そのリスクに基づいてサイトを区分した上で利用者に対して提供するなどの、サイト分類の改善は継続して行うことが必要」と指摘。

    さらに、「サイト設計者・管理者等と意見交換をする機会を持ち、青少年保護という観点から、フィルタリングが効果を発揮しやすいように青少年向けと成人向けのコンテンツを分けて配置したディレクトリ構造など、サイト設計・運営のあり方について関係者間で意識の共有を図ることも重要である」としている。

    関係者に期待される具体的な取り組みを例示

    その上で、CGMサイトの問題に対応するために関係者に期待される取り組みを例示。CGMサイトにおけるリスク類型に応じ、「フィルタリング事業者」「フィルタリング機能以外のソフトウェア提供者」「保護者」「サイト運営者」など、それぞれに期待される取り組みを示している。

    例えば、「青少年が悪意のある大人とのやりとりや出会いを通じ、犯罪に巻き込まれるケース」を防ぐための取り組みとして、サイト運営者に「サイトで提供している機能やサイトポリシーなどの必要な情報を分かりやすく提供すること」「犯罪に巻き込まれそうな情報の削除・監視体制の整備(管理者スキルの向上)」などが期待されるとしている。

    また、同研究会では今回、SafetyOnlineの最新バージョンとなる「SafetyOnline3」の果たす役割を評価し、今後セルフレイティングをサイト運営者などが行う上で利用しやすいよう、語彙の整理なども行った。

    同研究会では、以上の中間とりまとめについての意見を、11月14日17時(必着)まで受け付ける。

    日本語で、氏名及び連絡先を記載の上提出。提出先は、電子メールの場合は件名に「パブリックコメント」と記入し、 public2008@iajapan.org まで。郵送の場合は、〒105-0004 東京都港区新橋3-4-5 新橋フロンティアビルディング 財団法人インターネット協会 パブリックコメント担当、ファクスの場合は1枚目に「パブリックコメント」と記入の上、03-3500-3354までとなっている。

    子どものネット利用の問題点についてはこちらのレポートを参照

    【レポート】「子どものネット利用」でシンポ、法律で規制できない"グレーゾーン"が問題

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