リサーチ会社のインフォトレンズは16日、日本国内のプロダクションデジタル印刷機市場規模と予測に関するレポートを発表した。これによると、2008年以降もプロダクションデジタル印刷機市場は拡大を続けると予測している。

同レポートでは、2008年~2012年までのCAGR(年平均成長率)は4.8%、販売台数は2012年には3万3,338台に、販売金額は1,296億5,100万円に増加すると予測しているほか、印刷物のボリューム(インプレッション)も2008年以降、毎年20.4%の成長率で2012年まで増加していくとみている。また、カラー印刷速度45PPM以上のカラー機の販売台数は2012年には1万510台に増加し、CAGRは28.9%に上ると予測している。

「2005年~2012年国内プロダクションデジタル印刷機販売台数実績と予測」インフォトレンズ提供

調査によると、2007年度の国内プロダクションデジタル印刷機市場の販売台数は2万6,315台となり、前年比成長率は6.5%の結果になった。一方、販売金額は824億4,300万円となり、前年比成長率は販売台数ベースより低い3.1%との結果に。この理由には、2007年後半に開催された「drupa2008」の影響を受け、特に高性能製品の買い控え現象が起こったことが考えられるという。しかし、2008年以降には「drupa2008」で発表された新製品が投入されるため、市場は持ち直すとみられている。

また2007年は、高速カラープロダクション機の販売台数が2006年の1,884台から3,069台と急速に増加し、前年比成長率では62.9%となった。この結果、モノクロ機との販売台数比率がほぼ9:1となり、国内ではカラー機に大きく偏重していることが判明した。なお、今後もカラー機の比率は高くなっていくとみられている。