富士通、SOAに基づくアプリケーションのライフサイクル管理ソフトを投入

エースラッシュ  [2008/10/16]

富士通は15日、SOAに基づくアプリケーションライフサイクル管理ソフトウェア「Interstage Application Development Cycle Manager」、および「Interstage Software Quality Analyzer」をグローバルに販売開始すると発表した。

SOAに基づく開発プロセスと資産の一元管理を実現

今回発表されたのは、アプリケーションの構造が複雑化し、開発に伴う資産が膨大になる中で、SOAに基づいた開発プロセスと資産の一元管理を実現するライフサイクル管理ソフトウェアだ。既存製品「CentraSite」によるサービスのリポジトリ管理と連携することで、アプリケーションとサービスの統合的なライフサイクル管理が可能になる。

同社製品全体における新製品の位置付け

新製品で提供される主な機能

まず「Interstage Application Development Cycle Manager」は、アプリケーションの要件定義、設計、開発、テスト、リリース、保守といった開発プロセスに加え、ソースコードやプログラム、仕様書などのドキュメント類、リリースプログラムといった資産が統合的に管理できる開発環境を提供するものだ。

従来Excelやメールなどで管理していた作業をシステム化することで、開発プロセスと開発資産を関連付けて効率的な一括管理が可能。開発プロセスの可視化により、アプリケーション開発の効率化と正確なリリース、さらにはITシステムの全体最適化を実現している。

グローバルで3,000社、20万インストールの導入実績を持つ資産管理のコアテクノロジーをベースにしているのも特徴だ。

一方の「Interstage Software Quality Analyzer」は、JavaやCOBOLなどさまざまなコンピュータ言語で開発された既存アプリケーションのプログラム構造を可視化できるソフトウェアだ。メモリ上にキューブを構築することでプログラム間の依存関係を多角的かつ瞬時に分析可能なため、プログラム生産性や工数の妥当性チェック、問題の所在と変更に伴う影響の把握などに効果を発揮する。

一番重要なのは企業価値を向上し続けること

ソフトウェア事業本部 アプリケーションマネジメント・ミドルウェア事業部 事業部長の藤井泰氏

「お客様の視点に立った場合、一番重要なのは"お客様自身の企業価値を向上し続ける"ことです」と語るのは、ソフトウェア事業本部 アプリケーションマネジメント・ミドルウェア事業部 事業部長の藤井泰氏。ITはビジネス変革の武器や社会的責任を果たすための基盤として活用されているのが現状であり、このためにはIT資産とプロセス、そして様々な活動領域の現場をリアルタイムに結び、全体最適化を図ることが重要だという。

そこで大きな役割を果たすのが、同社が提案する「フィールド・イノベーション」である。フィールド・イノベーションとは、ビジネスや生活で活動領域の構成要素となる「人」「プロセス」「IT」を「見える化」することで、多彩なアイデアを引き出し、継続的な改善でビジネスに革新を起こしていくという思想だ。

ポイントとしては、まず人・プロセス・情報・IT資産の各要素を関連付けて可視化し、現状を把握した上で各環境に応じた全体最適化の内容を決定。内容が明確になったところで、全体最適化に向けてPDCAサイクルを回し続けられるシステムを構築するのである。しかし実際には、一度の大きなシステム再編成ではリスクが高いことに加え、あるべき姿は分かるが過程が見えない、といった課題を抱えている企業は多い。そこで同社では全体最適化へのアプローチとして、SOAにより段階的にシステム再編を進めていくことが重要だとしている。

自社内のシステム再編成で効果を実証

藤井氏は「富士通の社内システムも部分ごとに最適化されたシステムが数多く存在していました」と語る。そこで実際に、同社内の情報システム部門において受発注基盤をSOAの概念に基づき再編成した結果、1,269種類のシステム連携インタフェース、400種類の帳票、100万種類の製品コードマスタの最適化を実現できたという。「SOAの概念に基づいたInterstage製品は、9月末現在で3500社以上のグローバルな導入実績があります」と、藤井氏はInterstage製品が持つ実力をアピールした。

同社内の情報システム部門において受発注基盤を再編成した結果

ソフトウェア事業本部 アプリケーションマネジメント・ミドルウェア事業部 事業部長代理の立岩正弘氏

さらに、ソフトウェア事業本部 アプリケーションマネジメント・ミドルウェア事業部 事業部長代理の立岩正弘氏は、企業内システムのIT投資について「全体の投資額に対して67%が運用保守に向けられており、新規投資を増やせないという現状があります」と語る。また、アプリケーション開発現場では「アプリケーションの管理・保守費用が減らない」「ビジネス環境の変化に即応できていない」「組織全体の開発資産が個別に管理され最適化できていない」といった課題も多く存在するという。こうした状況に対して、同社では今回のInterstage製品を含むプロダクトとサービスの両面からアプリケーションのライフサイクル管理を支援、ユーザーの企業価値向上を図っている。

固定的情報システム経費が67%を占める企業内システムのIT投資

今回発表された製品の動作保証OSは、サーバがWindows Server 2003/2008で、クライアントがWindows XP/Vista。その他に「Interstage Studio V9」など、Eclipseベースの統合開発環境ソフトウェアが必須となる。

税別価格は、Interstage Application Development Cycle Manager V10の1ユーザーライセンスが20万円(最低10ユーザーライセンス 200万円から)で出荷時期は10月末を予定、Interstage Software Quality Analyzer V10が1ユーザーライセンス150万円からで2009年第1四半期の出荷を予定している。

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