マイクロソフトは14日、「Microsoft Virtualization Day記者発表会」を開催、同社の仮想化戦略を発表した。マイクロソフトでは、仮想化戦略の柱として「Microsoft 360 Virtualization」、仮想化テクノロジ普及に向けた支援策、パートナー各社との仮想化戦略推進の3つを挙げた。
「Microsoft 360 Virtualization」とは、「Windows Server Hyper-V」をはじめとする各種仮想化製品によって、サーバ、デスクトップ、アプリケーション、プレゼンテーションという全方位の仮想化を実現し、「Microsoft System Center」によって運用管理の集中化を実現するという仮想化戦略を指している。
4月15日にWindows Server 2008のラウンチイベントが開催されて以来、対応するハードウェアやアプリケーションが急激に増えてきている。
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業務執行役員 サーバープラットフォームビジネス本部 本部長 五十嵐光喜氏 |
業務執行役員 サーバープラットフォームビジネス本部 本部長である五十嵐光喜氏は「認定エンジニアもラウンチ時に800名だったのが、現在では1300名に届くところまできている。パートナー各社によく受け入れられている状況。出荷ベースではほぼ全てが64ビット対応だという調査もあり、ハードウェアとしてはほぼ100% Readyだといえる」と周辺状況が整っており、今後普及が拡大するだろうと語った。
また、すでに市場で利用されているサーバ仮想化製品市場では29.6%のシェアを「Microsoft Virtual Server」が持っているというIDC Japanの調査結果を挙げ、「一般によく発表されているシェアは、売上ベース。「Microsoft Virtual Server」は無償ダウンロード製品のため、売上ベースのランキングには登場しないが、実際には最大のシェアを持っている」と、すでにアドバンテージがあること、VMware等の他社製品を含めた統合的な管理が可能であり、コストメリットも大きいことを強調した。
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執行役 常務 ビジネス&マーケティング担当 佐分利ユージン氏 |
仮想化テクノロジ普及に向けた支援策の充実は、世界的に見て出遅れている日本市場に、仮想化テクノロジを普及させるための取り組みだ。現在、日本企業も仮想化技術に対して注目している。しかし、世界的な流れから見ると立ち遅れているのが実情だ。執行役 常務 ビジネス&マーケティング担当である佐分利ユージン氏は「社内資料によると、全世界での導入率は約10%程度。これに対して、日本は3%程度とまだまだ低い状況にある。この状況を改善するための集中的な取り組みとして、4サイクルに分けた支援を行う」と語った。
具体的には、認知、準備、採用、展開という4つのサイクルにあわせた取り組みでトータル支援が展開される予定だ。
認知に関しては、従来のイベントによる告知に加えて広告展開も行うという。準備に関しては、セミナーやオンラインでも、ハンズオントレーニングなどが行われる。採用に関しては、技術者向けの「MCTS」とセールス向けの「Microsoft Hyper-V導入アドバイザー」という2つの認定プログラムが用意されている。「MTCS」はサーバ仮想化認定プログラムとアプリケーション仮想化認定プログラムの2つに分かれているが、2つを合わせて2500名の認定者取得を今後1年間の目標にしているという。同じく、「Microsoft Hyper-V導入アドバイザー」についても1年間で8000名の取得を目標としている。 また、展開に関しては社内およびパートナーからのコンサルティングサービスの充実が図られる。
パートナー各社との仮想化戦略推進に関しては、実際にハードウェアパートナー6社が登壇して取り組みを語った。
デルは、Hyper-Vに関する検証と啓蒙活動に注力するとともに、アセスメントサービスの提供を行う。また、プリインストールサーバ製品についても、キャンペーンを実施するなど積極的な展開を行う予定となっている。
NECでもHyper-Vに対応するサーバラインアップを展開するとともに、仮想環境と実サーバ環境の混在状態を統合管理する「Sigma System Center」を提供する。
日本IBMでは、Windows Datacenter Serverとx3850 M2ハイエンドサーバを組み合わせた大規模仮想化ソリューションを推し進めたいとしている。また「太鼓判構成」にHyper-Vを加えたものを追加したとも発表した。
日本ヒューレット・パッカードでは仮想化されたWindows Serverに対する割安な保守サービスを用意した。導入時に障害となる保守面のハードルを下げることが狙いだという。
日立製作所ではマイクロソフトとの総合検証センターにおいて検証やナレッジ蓄積に務めるとともに、JP1とHyper-Vの連携ソリューションなども提供する予定だ。
また、富士通ではマイクロソフトと共同で設立した「Hyper-V仮想化センター」での活動として、OBCの「奉行V ERP」の動作を検証し、Hyper-V早期対応に貢献したと発表した。
これらの取り組みによる市場拡大の目標として「経済状況が不透明な今後、仮想化はIT戦略の中核になる技術だと確信している。これらの取り組みによって、現状の3%から、今後1年で日本の仮想化環境の導入率を25%に増やしたいと考えている。その中で半分程度のシェアを取ることを目標としている」と佐分利氏は語った。
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