Microsoftは10月13日(米国時間)、RIA(リッチ・インターネット・アプリケーション) 開発・実行環境の最新版「Silverlight 2」のWebブラウザ用プラグインを14日(同)にリリースすると発表した。SilverlightのサイトからWindows、Mac OS X、Linux版をダウンロードできる。サポートするWebブラウザは、Internet Explorer、Firefox、Safariなど。バージョン1のユーザーは自動的にバージョン 2にアップグレードされる。

.NET Developer部門のコーポレートバイスプレジデントScott Guthrie氏によると、世界規模ですでにパソコンユーザーの4人に1人がSilverlightを利用している。一部の国では50%を突破しているそうだ。米国では北京オリンピックでNBCOlympics.comがSilverlightを採用し、5000万以上のユニークビジターが6億分に相当する7000万件のストリーミングを視聴した。同国での市場浸透率は30%を超える。

Silverlight 2は「Microsoft PlayReady」をベースとしたデジタルコンテンツの著作権管理(DRM)機能「Silverlight DRM」を搭載しており、著作権コンテンツを扱う配信サービスを本格サポートすることで市場浸透率の向上を狙う。同DRMはWindows Media DRMと互換性があり、これまでWindowsでしか利用できなかったWindows MediaコンテンツがSilverlight 2経由でMac OSやLinuxでも再生できるようになる。

またJavaScriptに加えて、Visual Basic、C#、IronPython、IronRubyなどをサポート、豊富な選択肢で開発者の生産性を高めたのも強化点の1つとなっている。

Microsoftはオープンソースコミュニティに対するサポート強化も明らかにした。Eclipse Foundationの統合開発環境にSilverlightを対応させるSoyatecのプロジェクトに資金を提供する。Soyatecは、その成果をSourceForgeにおいてEclipse Public License Version 1.0でリリースする計画だ。ほかにもSilverlight Control PackをMicrosoft Permissive Licenseでリリース、Silverlight Extensible Application Markup Language (XAML)向けの技術仕様をMSDNで公開する。