OKIデータは8日、オフィス向けページプリンタと複合機の新ブランド「COREFIDO(コアフィード)」を発表した。COREFIDOは英語で「核」や「中心」を意味するCOREと、イタリア語で「信頼」「信用」を意味するFIDOを組み合わせた造語。信頼性の高い商品づくりをはじめ、顧客とのより深い信頼関係の構築などの意味が込められている。

新ブランドを発表するOKIデータ代表取締役社長CEO・杉本晴重氏(左)と新ブランドと新機種の販売戦略を説明する国内営業本部長・舘守.執行役員(右)

新ブランドのもっとも大きな特徴は、従来機では半年間だった無償保証期間が5年間まで延長されたこと。これにより、今まで本体購入時に契約していた有償の保守サービス費用や故障時の修理費用負担が削減される(具体的に従来機で例を挙げると、C series C8800dnの5年間保守パックが12万3,900円であったが、後継機COREFIDO C810dnはこの保守パック費用が無償になる)。

今回発売されるCOREFIDOブランドは、A3カラー複合機「MC860dtn」「MC860dn」、A3カラープリンタ「C830dn」「C810dn」「C810dn-T」、A4モノクロプリンタ「B430dn」「B410dn」の7機種。出荷は10月中旬より順次開始する。

A3カラー複合機「MC860dtn」「MC860dn」

「MC860dtn(78万5,400円)」と「MC860dn(62万7,900円)」はOKIデータ初のA3カラー複合機だ。C series C8800dnをベースにしたプリンタ部に、同社のA4カラー複合機や古くは同社のファクシミリで培ったスキャナ部とFAX機能を組み合わせたものといえる。

「MC860dtn」(左)と「MC860dn」(右)

ユニークな特徴として音声案内機能が装備されており、短縮ダイアルの登録操作や用紙切れなどを音声で案内してくれる。プリンタ部はカラー26ppm/モノクロ34ppmの印刷速度、600×1200dpiの解像度を持ち自動両面印刷に標準対応。また、PostScript3エミュレーションを標準搭載している。スキャナ部はカラー29ppm/モノクロ34ppmの高速スキャンに50枚の連続給紙が可能なRADF(自動両面原稿送り装置)を標準装備している。

パネル操作でスキャンしたデータを、Eメール、ネットワークPC、USBメモリ、USB接続したローカルPCへ送信することが可能。ファックス部はスーパーG3の通信に対応し、最大530件の同報送信送受信や文書をサーバに保存できる通信データ保存機能などを装備している。なお、メンテナンス性も考慮されており、スキャナ部を上に跳ね上げてトナーの交換などが行なえるようになっている。

大型のタッチパネルと音声案内機能を装備することにより操作性を向上している

独立したスキャナユニット部には右のレバーによって上に持ち上げることができる

スキャナユニット部を上に持ち上げ、プリンタ部のカバーを開くと同社の他のページプリンタと同様に「シングルパス」のトナーカートリッジやイメージドラムが現れ、簡単にメンテナンス作業を行うことができる

同価格帯の他社製品では、エプソンのLP-M6000FM(95万5,290円)やPostScript対応のタッチパネルタイプのLP-M7500PS(124万7,400円)などが考えられるが、OKIデータではこれらの競合よりも低価格に設定し、なおかつ5年の保守料金を無償にすることで、新規参入のA3カラー複合機市場におけるシェア拡大を狙っていると考えられる。

A3カラーページプリンタ「C830dn」「C810dn」「C810dn-T」

左から「C830dn」「C810dn」「C810dn-T」

「C830dn(28万1,400円)」「C810dn(18万6,900円)」「C810dn-T(20万7,900円)」は、C series C8800dn(28万1,400円)の後継にあたるA3カラーページプリンタ。カラーの印刷速度はC8800dnの26ppmから4ppm向上して30ppmとなっている(モノクロの印刷速度はC8800dnと同じ32ppm)。C830dnとC810dnの違いは、上位のC830dnにはPostScript3エミューションと大型液晶パネルの装備およびプリントアウト時にICカードによる認証を行う「ICカード認証印刷機能」やプリンタ内部のハードディスクに印刷データを蓄積する際に暗号化して保存することが可能な「データプロテクションキット」などのオプションに対応していることだ。

「C830dn」(左)は、「C810dn」(右)よりも大きなサイズの液晶パネルを装備している

C810dn-Tは、C810dnにオプションのセカンドトレイをセットしたモデルだ。追加で購入すると増設トレイE1は5万2,500円なので3万1,500円お得なモデルといえよう。なお、この3製品の消耗品は前述のA3カラー複合機「MC860dn」と共通である。

A4モノクロページプリンタ「B430dn」「B410dn」

「B430dn」(左)と「B410dn」(右)

「B430dn(8万3,790円)」と「B410dn(6万2.790円)」は、自動両面印刷に対応したA4モノクロページプリンタ。従来機B4500n(7万3,290円)の後継にあたるが、印刷速度は28ppmと従来機より4ppm向上し、B430dnはエピフィルム・ボンディング技術を用いて小型化に成功した新1,200dpiプリンタヘッドを採用している。

「B430dn」(左)と「B410dn」(右)の前面にあるマルチパーパストレイを開いたところ