次世代規格試演に成功、MacBookとのセット商品も提供へ - 韓国WiBro

    佐々木朋美  [2008/10/08]

    WiBroが変化を遂げている。より優れた次世代規格の開発や新たなOS対応で、今後利用者増が見込まれる。

    WiBro次世代規格の試演に成功

    韓国電子通信研究院(以下、ETRI)とSamsung電子は、WiBroの次世代規格である「WiBro Evolution」の試演に成功したと発表した。

    WiBro Evolutionの試演風景

    両機関が試演したのは、WiBro Evolutionシステムと端末間における、20Mbps以上のインターネット接続だ。時速350kmで走行する車両内でもインターネット接続が可能で、転送速度は下り149Mbps、上り43Mbpsとなっている。現在商用サービスが行われているWiBroより4倍ほど早いことになる。数字通りのサービスが行われれば、4MBの音楽ファイルも0.2秒、CD1枚分(約700MB)のデータも37秒でダウンロードすることが可能となる計算だ。

    「WiBro Evolutionの核心技術は、2010年に確定する予定のIEEE 802.16m標準に反映できる技術を多数含んでいる」(ETRI)という。

    OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)を基本として、MIMO(Multiple Input Multiple Output)、複数のチャンネル帯域を割り当てる、多重帯域無線転送技術であるFreauency Overlay、既存のWiBro端末でも接続できる互換技術などを含んでいる。

    さらに基地局は、既に商用サービスされているMobile WiMAXの基地局をアップグレードする形で開発された。そのため現在サービスされているWiBro端末をそのまま使って、WiBro Evolutionを利用することが可能となっている。

    WiBro Evolutionシステムの研究開発は、Samsung電子が研究費を提供し、同社とETRIとの共同研究開発という体制で進められた。実際の開発は2006年1月から開始しており、2008年12月には終了する予定だという。

    こうした開発により「これまで170以上の国際および国内特許を出願した」(ETRI)ということで、WiBro Evolutionにともなうロイヤリティ収入にも期待が集まる。

    実際の商用化は「2011年以降、IEEE802.16m規格の標準化作業が完了してから可能となるだろう」(ETRI)ということだ。

    WiBro、無線LAN、携帯電話の比較表(資料:ETRI)。※比較表上の数値には、異見がある可能性もある

    既存WiBroとWiBro Evolutionの比較表(資料:ETRI)

    WiBro、Apple製品にも対応

    WiBroの次世代規格の開発だけでなく、利用シーンの拡大も活発に進められている。

    KTでは、Apple Computer Korea、IT機器開発および流通業者のInterbroは、WiBroを基盤とした協力モデルに関してMOUを締結したと発表した。

    これによりWiBroやNespot(公衆無線LANサービス)といったKTの無線インフラと、iPodやMacBookなどの端末がセットになったサービスを、Interbroの販売網を通じて提供していくことになる。

    KTはこれまでにも、3,000ウォン/月で、iPod TouchでNespotでのインターネットが使い放題となる「iPod Touch - Nespot Play」というセット商品を販売したことがある。今回はこれをiPodやMacBookにまで拡大しよという目論見だ。

    とくにMacBookユーザーからは、対応ソフトウェアがないためWiBroが利用できないという不評があったことから、さっそくMacOS対応のWiBroプログラムを開発している。

    韓国でもiPodをはじめとしたApple製品は、割合利用されている方なので、これを無視できなくなっているような状態だ。

    Macユーザーも取り込むことで、より多くの利用者確保が見込まれる。

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