日本IBMは8日、4.2GHz POWER6プロセッサーを搭載する中大規模向けサーバ「Power Systems」のミッドレンジ・モデル「IBM Power 570」において、従来モデルの2倍に当たる32コアまで搭載可能な新モデル、および5GHz POWER6プロセッサー16コア搭載モデルを追加した。最小構成価格はそれぞれ3,145万8,400円~、2,094万4,200円~。出荷はいずれも11月21日より開始される。

IBM Power 570 32コア搭載モデルは、従来の16コア搭載モデルと比較して、1ワット時あたりの性能が約1.6から1.85倍と効率的、かつ低消費電力を特長とする製品で、サーバ統合やアプリケーションサーバに適している。また、サーバーの部品に不具合が発生した時、稼動中のサーバーを停止させることなく、その部品を含む筺体を取り外し、修理あるいは交換して再び装着できる「ホットノード・リペア」機能が新たに追加されている。

このほか、3.6GHzデュアルコアPOWER6を搭載した2ノード・モジュラー式ミッドレンジ・サーバ「IBM Power 560」の発表も行われた。同社では、中堅企業の基幹システム、およびアプリケーション・サーバやデータベース・サーバの統合に最適だとしている。最小構成価格は1,010万1,000円から。出荷は11月21日に開始される。

さらに、エンタープライズ向けオールインワン・パッケージ「AIX Enterprise Edition V6.1」も発表された。AIX OSのシステム使用率を最適化する「Workload Partition Manager」と「IBM Tivoli Monotoring」などTivoliのシステム統合管理用ソフトウェア3製品を同梱している。1プロセッサあたりの最小価格は13万2,000円。即日出荷が開始される。

システム障害を自動的に検知し、システムの切り替えを行うソフトウェア「PowerHA for AIX V5.5」において、長距離のデータ・バックアップ機能の拡張といった災害対策機能の強化が行われたことも明らかにされた。また、「PowerVM V2.1」では、複数の仮想サーバーが1つの物理インタフェースを共有しながら相互に接続できる「N_Port ID Virtualization (NPIV)」機能や、テープ・ドライブへの効率的なデータ・バックアップを可能にする「仮想テープ機能」が追加された。1プロセッサあたりの最小価格は、それぞれ51万2,000円、4,800円。出荷は、PowerVM V2.1が10月31日、PowerHA for AIX V5.5が11月21日より開始される。