日立製作所は、大規模な録音データの中から、任意のキーワードを含む音声を高速に検索する技術を開発したと発表した。

同社が開発した技術は、録音データを音素(音声の基本単位)記号処理を用いて高速に検索した上で、スペクトル(周波数成分)など音韻を特徴づける物理量を用いた再検索を行い、段階的に精度を高めながら音声を検索する技術。これにより、2000時間の録音の中から3秒でキーワードを含む音声を検索することが可能になるという。

同社では今後、音声付き映像コンテンツの検索をはじめ、コールセンターにおいて顧客の声を検索し、商品やサービスの向上に役立てるなど、幅広い応用が期待されるとしている。

なお、今回開発された技術は、10月8日から10日まで、オーストラリアのケアンズで開催される国際学会「IEEE Signal Processing Society 2008 International Workshop on Multimedia Signal Processing」で発表される。