米EvernoteがサービスAPIを公開した。同社は、メモや写真、Webページなど、ユーザーがキャプチャした情報を統合的に管理し、クラウドを通じて複数のパソコンの間で同期するツールやサービスを提供している。携帯デバイスからの利用も可能だ。

サービスAPIの提供により、サードパーティの開発者がEvernoteのサービスにアクセスできるようになる。例えばカレンダーやTo-Doアプリケーションとマッシュアップしたり、独自のEvernoteクライアントを開発することも可能だ。一例として、EvernoteとSalesforce.comアカウントをマッシュアップするNote Wizardが挙げられている。Salesforceで自身のアクティビティや顧客とのやり取りをトラッキングするユーザーにとってミーティングのメモやビジネスカードを取り込むのは面倒な部類の作業だが、メモを一括管理でき、画像の文字を自動認識するEvernoteを統合すれば情報のキャプチャと検索が容易になる。

API公開のほか、この数日の間にEvernoteは、Mac/ Windowsクライアントでのスクリプティングサポート、ノートまたはノートブックのインポート/ エクスポートなども実現している。スクリプティングにより、例えばEvernoteにRSSフィードを取り込んだり、スキャンしたドキュメントを特定のノートブックのEvernoteノートにしたりなど、様々なプロセスの自動化が可能になる。インポート/ エクスポートのファイルはXMLで定義されており、データポータビリティを実現している。様々な種類のアプリケーションからデータをEvernoteにインポートするツールが作られれば、Evernoteの世界がさらに広がることになる。