Infineon Technologiesは、8ビットマイクロコントローラを内蔵した1チップトランスミッタIC「SmartLEWIS MCU PMA7110」の量産出荷を開始したと発表した。1チップで4バンド(315M/434M/868M/915MHz)をカバーし、バッテリ駆動のリモートコントロールアプリケーションやワイヤレスセンシングアプリケーションでの使用が想定されている。

同製品は、8ビットマイコンのほか、6kBのフラッシュメモリ、PLLベースのマルチチャネルトランスミッタを集積している。このトランスミッタは、完全集積型のVCO、PLLシンセサイザ、ASK/FSKモジュレータならびに50Ωの負荷で5dBm/8dBm/10dBmに出力パワーを選択可能なパワーアンプで構成されている。

さらに、3つの差動入力チャネルを備えた10ビットA/Dコンバータ、LFレシーバ、16ビットCRCジェネレータ/チェッカ、マンチェスタ/バイフェーズエンコーダ/デコーダのほか、I2C、SPI、10本の汎用I/O(GPIO)などのインタフェースを持っている。

待機電流0.5μA未満を実現する電源制御システムを採用しており、これによりバッテリ寿命の延命が可能となる。また、ROM内にはソフトウェア機能ライブラリが組み込まれており、フラッシュメモリを節約し、プログラミング時間の低減を図ることが可能だ。同ライブラリは、AES暗号化やすべての組込機能の動作、迅速なソフト開発を可能にするコマンドを備えたAPIなどを提供している。

同製品は、すでに量産出荷が開始されており、同社では設計サポートとしてUSBインタフェースや充電式バッテリが付属したクイックスタート開発キットの提供を行っている。