あのGoogle Chromeを一足お先にMac&Linuxで使う「CrossOver Chromium」

Codeweavers社が15日 (米国時間)、Windows以外のOSでGoogle Chromeを実行可能にした「CrossOver Chromium」をリリースした。動作環境はLinux、およびIntel製CPUを搭載したMac OS X 10.4以降。各種OS / ディストリビューション別のバイナリパッケージは、同社Webサイト経由で無償提供される。

CrossOver Chromiumは、Googleが開発したWebブラウザ「Google Chrome」を、オープンソースのWin32 API実行レイヤー「Wine」で実行できるようパッケージ化した製品。Wine実行環境一式にくわえ、描画をX Window Systemに依存する都合上Mac OS X版にはXサーバが内包されている。

Chromiumのリリースにあたり同社代表のJeremy White氏は、『我々が主張したいメッセージは、「Windows用ソフトベンダーはWineに注意を払うべき」というシンプルなものだ』とコメント。まだ開発の初期段階で不具合も多く残るが、現在Windows版のみ公開されているGoogle Chromeの全機能を利用できる、と述べている。

Google Chromeは、Appleが中心となり開発中のHTMLレンダリングエンジン「WebKit」をベースに、JavaScriptエンジン「V8」などGoogle独自の機能を加えたWebブラウザ。将来的にはMac OS XとLinuxをサポートする方針を明らかにしているが、現時点ではWindows XP / Vistaのみのサポートに留まっている。