3夜連続で「ニコ直しアンケート」、ニコ動の進む道は如何に?

ニワンゴは同社の運営する「ニコニコ動画(夏)」において、8月25日～27日の3日間連続でニコ割アンケートを実施した。今回のアンケートは「MADについて」「荒らしについて」など、同サイトのコンテンツや運営についての内容。今後、同アンケートではニコニコ動画に関する意見を聞く「ニコ直しアンケート」と、一般的な話題・問題に関する調査を行う「ネット世論調査」の2タイプに分けて実施していくという。

8月25日実施「MADについて」

1回目(8月25日)のアンケート「MADについて」には、91,256人が参加。「あなたはMADをよく見ますか?」という質問では、「よく見る」という回答が男性で50.8%、女性で56.7%。「たまに見る」を合わせると男性で8割以上、女性では約9割がMADを見ていることがわかった。

MADそのものについては全体で68.2%が「面白い文化なので残すべき」と回答。また、オリジナル作品に与える影響としては「元のオリジナル作品に興味がわき宣伝になる」が88.7%と大勢を占め、「宣伝にはならない」「イメージが壊れるのでマイナス」は少数という結果になった。

MADをつくるときのルールについては、全体の59%が「自由にMADをつくる権利を認めるべき」と回答。一方で10代以下では「著作権者に事前に許可をとってからでないとつくってはいけない」が15%、30代・40代では4割近くで「著作権者に対価を支払う仕組みを作るべき」という意見が見られた。

さまざまな問題があるものの、「ニコニコ動画にMADは必要だと思いますか?」という設問に対して71.8%が「必要」と回答。「必要だが、無くてもやむをえない」(23.0%)を含めると、9割以上が必要だという意見を持っていることになる。

8月26日実施「ランキングについて」

2回目(8月26日)の内容は「ランキングについて」で、84,153人が参加。ランキング仕様変更への反応を反映して、同アンケートの結果動画にも多数のコメントが書き込まれている。ニコニコ動画のランキング利用者は「毎日何回も」が全体の36%、「毎日1回程度」と合わせると半数以上が毎日利用しているという結果になる。一方で「利用しない」という人も18%に上った。

「ランキングに掲載される動画の内容の偏りについて」の設問では「偏っているけど好き」が38.2%、「偏りすぎていて嫌い」が32.4%で、偏りのあることでは一致しながら好き・嫌いのレベルでは意見が割れている。

今月、ランキングの仕様変更が行われたことについては、「ランキングは利用しているのですぐに気づいた」が47.2%に対し、「まったく知らなかった」という回答も36.4%あった。変更後の仕様については「改善していくことには賛成だが、昔の方がよかった」が24.3%、「昔の方がよいと思うので戻してほしい」が15.2%と、「今のほうがよい」14.5%を上回った。ただし、「わからない」が46.0%で最多を占めており、ランキングは見ているものの、システムについてはこだわっていないユーザーが多いことが伺える。

8月27日実施「荒らしについて」

3回目は「荒らしについて」の内容で、参加者数は86,499人。「荒らしで」不快な思いをするユーザーは「よく」と「たまに」を合わせて約87%。逆に「荒らしも含めて面白いのでよい」という回答も5%あった。「一番問題だと思うのはどの荒らしですか?」という設問では、やはり最も目に付く「コメント荒らし」が77.4%で最多。特に女性では81.9%となっている。

「荒らしを行ったことがありますか?」という設問では、全体の96.0%が「ない」と回答。「よくある」「たまにある」がそれぞれ1.0%となっており、回答者数から計算すると約1,700人程度は意図的に「荒らし」行為を行っていることになる。また、何を持って「荒らし」とするかで判断の分かれるところだが、同アンケートの結果動画では「無自覚の荒らし」を指摘するコメントも多く見られた。

同サイトにおける「荒らし対策」については、「やや不十分」が27.3%、「まったく不十分」が15.7%となり、「十分だと思う」(6.6%)、「一部不満があるが、十分」(16.9%)を上回った。さらに「運営の対策を知らない」が33.5%に上り、対策がユーザーに浸透していないことがわかった。同サイトではこのアンケートのまとめページで荒らしの通報方法を紹介し、利用を呼びかけている。