マッシュアップといえば、複数のWebサービスを結合することを表すIT用語として知られていますが、元々は音楽用語として盛んに使われていたもので、複数の音源を混ぜ合わせて新しい音を作り出すリミックスのような行為をマッシュアップと呼んでいました。どちらも、既存のものを混ぜ合わせて新しいものを作り出すという意味は同じです。

『Splice』は、IT用語と音楽用語のマッシュアップを、文字どおり「マッシュアップ」したようなサービスです。オンラインベースで音楽の作成が可能なオーディオのミックス環境を提供します。音楽を趣味にしている人でなければ、オーディオ編集ソフトウェアに触れる機会は滅多にないかもしれませんが、Spliceであれば、オンラインベースなので誰もが簡単にミックスを体験することが可能です。コンピュータを使った音楽制作を簡単に体験してみたいという方は、試してみてはいかがでしょうか。

「Splice」のトップページ

音楽を編集するだけではなく、ユーザー間のコミュニティ機能が豊富で、素材を共有して他のユーザーの音楽と混ぜ合わせるリミックスが可能になっています。ユーザー間で素材を提供し合う仕組みが斬新です。元となる楽器や音源を持たなくても、他のユーザーがアップロードした素材を使って新しい音楽を作ることができるわけです。ライセンスは素材ごとにパブリック・ドメインまたはクリエイティブ・コモンズ・ライセンスが設定されています。

Flashベースのリッチな編集ツール

音楽データの編集はFlashベースのアプリケーション内で行ないます。基本的な操作は、必要な数だけトラックを追加し、他のユーザーが共有しているサウンドを検索してタイムライン上に貼り付けるだけです。ドラッグ&ドロップの操作だけで、複数のサウンドを組み合わせることができます。編集したサウンドはSpliceサイト上で公開できます。他のユーザーからの評価やリミックスされた回数、再生回数やダウンロード回数などでランク付けされます。

すでに多くのユーザーが参加し、多くの曲が登録されているので、新しい曲や音を探すために利用するのも面白いでしょう。ユニークなサウンドが、あなたを待っています。