科学者らがBletchley Parkの保存状態改善を呼びかけ

    末岡洋子  [2008/07/28]

    第2次世界大戦中、英国など連合軍はロンドンから約80kmはなれたBletchley Park内にドイツ軍の暗号解読拠点を設立した。これが連合軍勝利に大きく貢献したことはよく知られている。そのBletchley Parkの保存のため、100名近くの科学者が状態改善を呼びかけている。

    英新聞「The Times」は7月24日付けで、英国の各大学の科学者や研究者97名が連名で作成した公開書簡を掲載した。それによると、Bletchley Parkの建物や施設の多くは戦前に立てられたもので、その状態は著しく悪化しているという。中でも、暗号解読作業の多くが行われたとされる小さな建築物はひどい荒廃状態にあるという。

    書簡で科学者らは、「英国、ひいては世界の遺産として重要かつユニークな場所を、このまま無視した状態にしておけない」と記している。そして、「Bletchley Parkにある施設、建物、機器は今後も、将来の世代のために保存されるべきだ。それには、長期的な財務支援が不可欠だ」と続けている。

    Bletchley Parkは、暗号解読のほか、世界初のプログラム可能な電子コンピュータの1つとされる「Colossus」が生まれた場所でもあり、現在は博物館となっている。1992年、Bletchley Parkがあるミルトンキーンズ議会はBletchley Parkを保護地区に制定し、1995年にはBletchley Park Trustを設立し運営を行っている。だが、同Trustは外部の資金を得ておらず、科学者らは土台からのサポートが不可欠だと指摘している。

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