Google Media Server

米GoogleがPCをメディアサーバ化する新ガジェット「Google Media Server」のベータ提供を開始した。Google Desktopでインデックス化したWindows PC内の動画や写真、またはYouTubeやPisaca Webで共有しているコンテンツをUPnP (Universal Plug n' Play)対応のデバイスを経由してテレビでストリーミング視聴できるようにする。同社のWebサイトから無料でダウンロードできる。

Google DesktopがインストールされたWindows PCにGoogle Media Serverを導入した後、ガジェット上のオプションボタンを押すとWebブラウザを通じて設定/ メディアソース画面にアクセスできる。まず「Login」からGoogle IDを使って自分のアカウントにサインイン。続いて「Deveices」に移るとネットワーク内のUPnPデバイスがリストされるので、テレビとの接続に利用するデバイスを選択して保存する。これで設定は完了だ。

メディアソースには「Desktop」「Picasa」「Pisaca Web」「YouTube」の4つが用意されている。「Desktop」ではストリーミング再生の対象とするPC内のフォルダ、「Picasa」ではGoogleが提供する写真管理ソフトPicasaのアルバムを指定できる。「Picasa Web」と「YouTube」からは、それぞれのサービスを通じてネット上で共有している動画や写真へのアクセスを設定する。ただしデバイスがYouTubeをサポートしていない場合は、YouTubeの共有をオンにしても反映されない。

Google Media Serverは初期ベータ段階であり、不安定な動作も目立つ。またUPnP対応デバイスはPlayStation 3やXbox 360、HPのMediaSmart液晶TVなど数多く存在するが、Google Media Serverを利用できないデバイスもあるので確認が必要だ。たとえば現時点でPlayStation 3は選択できるものの、XboxはMicrosoft以外のサーバやサービスへのアクセスが制限されており、Google Media Serverを利用できない。

Googleは、Google Media Serverを通じたテレビへのストリーミングを"コンテンツの共有"と表現している。リビングルームのテレビで家族や友人とデジタルコンテンツを楽しめるというわけだ。ネットを通じたGoogleのデジタルコンテンツの共有は、これまでPCや携帯電話など個人ユーザー同士を結ぶサービスだった。Google Media Serverは複数が同時に楽しめるテレビをターゲットにしている点でGoogleの新しい試みと言える。