米AMDは6月26日 (現地時間)、テレビチューナー一体型のグラフィックスカード「ATI All-In-Wonder HD」を発表した。2005年11月にリリースされたAll-In-Wonder X1800 XL以来となる、All-In-Wonderシリーズの新製品となる。

ATI All-In-Wonder HDは、ATI Radeon HD 3650をベースに、ATI TV Wonder HDのチューナー技術が統合されている。PCI Express 2.0と、DirectX 10.1対応GPUの組み合わせによって、最新のHDゲームを「驚くようなリアリズムとスピードで楽しめる」という。チューナー機能は、米国の地上デジタル/HDTVおよび地上アナログ/CATV、デジタルHDケーブル、FMラジオなどの受信に対応。DVR機能を標準装備し、Windows Media Center機能またはATI Catalyst Media Centerを用いて、電子番組表(EPG)の閲覧、HDTV/ アナログTVの視聴・録画などを行える。

ビデオ処理にはATI Theater 650 PRO Technologyを搭載。再生画質を高めるAvivo HD TV Enhancementテクノロジを備える。1080p HDコンテンツの再生に最適化されており、H.264/AVCおよびVC-1形式用のユニファイドビデオデコーダはBlu-rayおよびHD DVDフォーマットの再生に対応する。SDビデオについてもDVD Upscallingで楽しめる。

ビデオの編集・共有機能も充実している。MPEG2、MPEG4、DivX、WMV9、VC-1、H.264/AVCなどのエンコーディングとトランスコーディングをサポート。オリジナルビデオや録画したテレビ番組などをポータブルメディアプレーヤー向けに変換できるほか、AMD LIVE! On Demandを使えばブロードバンド接続を通じて外部からPC内の録画番組やビデオ、音楽、写真にアクセスできる。

コネクタは、HDMI、DVI-I、Fタイプ同軸。またコンポジットビデオ、Sビデオ、オーディオ入出力などを追加するATI All-in-Wonder HD Accessory Kitも用意される。

対応OSは、Windows Vista Premium/ Ultimate、Windows XP、Windows XP Media Center Edition。北米ではDiamond Multimedia、VisionTekが製造したカードが、7月後半に199ドルで発売される。