中小企業庁は25日、中小企業のIT導入促進を目的とするポータルサイト「IT経営ガイド」を経済産業省の「IT経営ポータル」内に開設した。中小企業の経営者やIT部門担当者などIT経営戦略策定に携わるユーザーに加え、ITコンサルタントやシステムベンダーなど中小企業のIT化を外部から支援する立場のユーザーに向けた内容。利用は無料だが、メールアドレスの登録および業種・企業規模など簡単なアンケートへの回答が必要だ。

IT経営ポータルのトップ画面

サイトはIT化の概観(IT経営ガイド)、活用事例紹介、IT導入手順・体制構築の解説、国の施策紹介、IT経営に関する統計データにより構成。概観は解決したい課題に適合する具体的なITシステムの例や導入・活用方法を提示するもの。

メニュー構成。IT化の概観(IT経営ガイド)や活用事例、国の施策などを見ることができる

「発注業務を効率化したい」「倉庫管理を効率的に行いたい」などの経営課題や「遠方の顧客が多く満足のいくケアが思うようにできない」「若い社員がなかなか一人前にならない」といった悩みの内容から選択でき、キーワード検索や業種・分類による選択も可能だ。事例は経営課題・困りごとに加え、業種や企業規模による絞り込みもできる。

IT経営ガイドや活用事例は経営課題や困りごとなどの切り口から選択でき、キーワード検索にも対応

導入手順は一般的な解説ながら、「経営課題の顕在化」や「経営戦略の策定」など段階ごとに読み進められる。体制構築では「社長と社外のIT専門家」「兼任担当者と社外のIT専門家」「専門部所/専任担当者」といったユーザーの立場ごとに、役割分担の例示も含め解説する。

施策の紹介では、「資金的なサポート」「財務サポート」「情報提供と人材によるサポート」「インフラ整備サポート」といった分類別に各施策の概要を掲載。それぞれに関連する問い合わせ先に加え、各地の経済産業局や都道府県などの中小企業支援センター、中小企業・ベンチャー総合支援センターの連絡先もまとめている。

中小企業庁ではこれらの活用によって、より効果的なIT化や経営課題の解決が可能になるとしている。