凸版印刷は13日、32nmプロセス世代に対応したフォトマスクの製造プロセスを確立し、2008年6月中旬より量産を開始すると発表した。

材料および構造を抜本的に見直した新構造のフォトマスクブランクス(フォトマスクの基板材料)を採用するほか、新材料の特性を最大限に発揮するフォトマスク製造プロセスを開発した。

具体的には、「バイナリータイプ」でも微細パターンの形成を実現するプロセスを開発した。バイナリータイプは、従来、微細パターンの形成に用いられてきた「ハーフトーンタイプ」と比べ、マスク製造プロセスがシンプルなため、フォトマスクの製造期間長期化の抑制や価格上昇の抑制を実現することが可能だ。

なお、同社によると、同フォトマスクは、複数の半導体メーカーによるウェハシミュレーションやウェハ転写評価においてハーフトーンタイプを上回るパフォーマンスを実証したとしている。