Samsung Electronicsが288KBのEEPROMを内蔵した、スマートカードチップを開発した。
EEPROMは、電気的にデータを書き込んだり消したりといった作業が可能な非揮発性メモリの一種だ。電源供給が途切れても、書き込んだ情報を保存し続けられるという特徴がある。
Samsungによると今回の製品は「スマートカードチップとしては初めて、90nmプロセスを適用したもの」だという。こうした微細化によって、原価節減の効果をいっそう高めることが可能だ。
また保存容量が高められているのも、この製品の特徴だ。280KBのEEPROMとともに、Samsungが独自開発したというCPU(16ビット CalmRISC)基板に、16.5KBのSRAMと、384KBのROMが搭載されている。
さらに「3DES(3 Data Encryption Standard)、「RSA(Rivest Shamir Adleman)」「ECC(Elipstic Curve Cryto)」といった暗号化技術のほか、Samsungが独自開発したという暗号化技術「Tornado」といった、多様な暗号化技術が適用されており、セキュリティ対策もなされている。
このように高度なデータ保存や、多様な暗号化機能に対応しているのは、現在欧州で拡大しているモバイル用デジタルテレビを視聴するためには、モバイル認証およびモバイル決済機能が必要となっていることが関連している。認証・決済情報を取り扱うだけに、ある程度のメモリ容量が必要なほか、セキュリティ機能も強化しなければいけないというわけだ。
今回の製品には288KB EEPROMだけでなく、72KBおよび144KBのEEPROMが適用されるものも用意されている。2008年末から、本格的な量産にとりかかるという。
モバイル製品の高性能化で、チップにもさまざまな機能が求められるようになってきている。こうした動きを受け、スマートカードの世界の需要は、2008年の約40億7,000万個から、2012年には約75億3,000万個にまで増加し、年平均約17%ずつ成長する見込みだ(Frost&Sullivan調査。資料提供はSamsung Electronics)。
「2000年から本格的に、スマートカードチップの量産に突入」(Samsung)したというSamsung Electronics。2006年にはSIMカード用のスマートカードチップ分野で「世界市場の占有率1位を維持してきた」(同社)ということで、業界をリードする企業として今後もさまざまなチップ開発が見込める。
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