クォークジャパンは30日、同社のレイアウトソフトの最新版「QuarkXPress 8」を7月31日に発売すると発表した。これまで日本語版のQuarkXPressは2006年に発売されたバージョン6.51が最新版となっており、海外でリリースされているバージョン7は未発売となっていた。しかし、今回の発表で各国語版と同じバージョン8が発売されることが明らかになった。

7月31日に発売が決定した「QuarkXPress 8」(掲載図版はすべて開発途中のもの)

最新版であるQuarkXPress 8は競合であるAdobe InDesignが採用している指定紙のように設定できるデザイングリッドを採用。グリッドはページ全体を設定する「ページグリッド」とテキストボックス毎に設定できる「テキストボックスグリッド」が用意されている。

新規プロジェクトでデザイングリッドを指定して表示させた状態。文字数や行数のコントロールが容易になった

また、OpenTypeFontのUnicodeに対応し様々な外字や記号の使用が可能になり、異体字切り替えが可能となった他、日本語の文字組設定が大幅に強化され、括弧や句読点などの約物のアキ量を受けや起こし、中付きなどの種別毎に指定することが可能となった。

バージョン8では、縦組レイアウトの機能も大幅に強力になっているという。図は、横組だったレイアウトを強制的に縦組にした状態

文字組設定には通常の組み版で必要とされる設定がいくつかプリセットとして組み込まれており、ユーザーはそれらを必要に応じ選択することもできる。さらに出力用にPDF/X-1a、X-3をサポートし、プリフライトチェック機能も強化されている。

価格は9万7,650円でアップグレード版が3万2,550円となっている。なお、5月29日から8月1日までの期間にQuarkXPress 6.5を購入したユーザーは無料でQuarkXPress 8にアップグレードすることができる。