Booksベストセラー週間総合ランキング(5/9~5/15)

    佐々木康弘  [2008/05/19]

    Booksベストセラー週間総合ランキング5月9日~5月15日では、『傷物語』(西尾維新)が初登場で5位にランク入りした。『傷物語』は、同じ作者による伝奇小説『化物語』の前日談。『化物語」は、秘密を抱えた高校生の主人公と謎めいたクラスメイトとを軸に、この世に存在する「怪異」と呼ばれるものとの関わり合いを描いている。本作では、主人公が『怪異』と関わるようになったきっかけが明かされる。台湾のイラストレーター「VOFAN」によるイラストも人気を集めている。

    5月9日~5月15日のBooksベストセラー週間総合ランキング(日販調べ)

    順位 書籍名(出版社) 著者
    1位 B型 自分の説明書(文芸社) Jamais Jamais
    2位 夢をかなえるゾウ(飛鳥新社) 水野敬也
    3位 A型 自分の説明書(文芸社) Jamais Jamais
    4位 余命1ヶ月の花嫁(マガジンハウス) TBS「イブニング・ファイブ」
    5位 傷物語(講談社) 西尾維新
    6位 ヘキサゴンドリル(2)(扶桑社)
    7位 脳を活かす勉強法(PHP研究所) 茂木健一郎
    8位 ダーリンは外国人 with BABY(メディアファクトリー) 小栗左多里/トニー・ラズロ
    9位 ホームレス中学生(ワニブックス) 田村 裕
    10位 ヘキサゴンドリル(扶桑社)

    単行本フィクション部門4位には、『ひぐらしのなく頃に 解 第一話~目明し編~(上)』(竜騎士07)が新登場でランク入りした。「ひぐらしのなく頃に」は、ある村落を舞台に起こる謎の連続怪死事件を題材にした同人ゲームおよびそれに派生する漫画・アニメシリーズ。古くから「たたり」の言い伝えが残る人口2,000人弱の小さな村落では、毎年行われる祭りがある。だが、4年続けて祭りの晩に村人が1人ずつ死亡したり行方不明になったりしたことから、人々は「たたりではないか」と噂するのだが……。『ひぐらしのなく頃に 解 第一話~目明し編~(上)』は、事件の解答編第1弾。登場人物の視点を通して、謎の事件の真相が解き明かされる。

    今週の注目

    福田のフォト絵 (ヴィレッジブックス/福田利之/1,300円(税別)

    多くの人にとって写真とは、撮るものであり見て楽しむものだ。だが、写真にはほかの楽しみ方もある。たとえば、中学生時代に国語の教科書に載っていた正岡子規の横顔に落書きをして結構おもしろかったという覚えはないだろうか。これは、写真に人の手を加えるとおもしろくなるという重大な事実を私たちに教えてくれる。とはいえ、大人になってからはすっかりそんな遊び心を忘れていたのではないだろうか。そんな心を思い出させてくれるのがこの一冊だ。

    この本は写真集である。だが、普通の写真集ではない。作者は様々な被写体をカメラに収め、それをプリントした後に写真のあちこちをカッターナイフで削り取り、色を塗る。そうすると、何気ない景色や単なる物がなんと不思議なことに人物や動物に変わってしまうのだ。感覚としては、石ころに色を塗って人の顔や動物に見立てるのに似ていると言えよう。パソコン上で処理せずに手作業というアナログな手段を通しているところに深い味わいが生まれており、じわじわと愉快な気分になってくる。単なる建物や看板、道具などが人物や動物に変身するのを見ていると、作者の発想の柔軟さと着想の豊かさにきっと驚かされることだろう。本著を見た後は、何気なく毎日見ている景色をもっと深く、もっと違った角度で見てみようという気にさせられるに違いない。

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