Samsung電子は、LCDパネルの次世代の駆動方式である「Blue Phase Mode」を適用した、15インチのLCDパネルを開発したと発表した。
既存の液晶には、TN(Twisted Nematic)やIPS(In Plane Swiching)、VA(Vertical Align)などの駆動方式があるが、Blue Phase Modeはこれらよりも一段階進化した、次世代の駆動方式だという。Samsung電子では今回の製品を開発したことについて、自社による電極構造とピクセルデザイン駆動技術によって実現したものだと語っている。
同社によると、Blue Phase Modeには3つの特徴がある。1つ目は240Hz以上による高速な映像表示を可能とすること、2つ目は既存のものに比べ工程を単純化できるため、生産効率を高めることができること、さらに3つ目は、輝度ばらつき現象の発生可能性を根本的になくすことができる、というものだ
また、Blue Phase Modeでは、既存の方式において利用されていた、液晶分子の方向を決定する薄い膜である「配向膜」なしに自発的に液晶分子が配列される構造となっている。このため、光が液晶を通過する際に、屈折する程度が違ってくるという特徴を持っているという。
さらに既存の高機能液晶では、残像のない高画質な映像を表示するため別途の回路技術などを適用して120Hz映像を実現していた。しかしBlue Phase Modeではこれ自体が高速応答するという特性を持っているので、別途の技術追加なしに、240Hz以上で残像のない映像を表示することが可能だ。
このようにBlue Phase Modeの特徴自体が、高速な映像表示や工程の単純化による生産効率向上につながるものであるといえる。
Samsung電子によると「学会や業界の一部で、Blue Phase Modeに関する基礎研究は進められているが、完成した開発製品として登場するのは今回が初めて」と述べている。そのため今回の開発について「LCDの画質が、自然そのものにまた一歩近づいた」と評価している。
Samsung電子ではこの製品を、18日から23日まで米ロサンゼルスで開催されるディスプレイ学会および展示会である「SID(Society of Imformation Display)」にて展示する予定だ。実際の量産は2011年の予定となっているという。
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