東武鉄道と東武トラベルは28日、尾瀬へのハイキングに便利な臨時夜行列車「尾瀬夜行23:55(ニーサン・ゴーゴー)」を6月6日から10月17日までの期間、金・土曜日を中心に23本運行することを発表した。「尾瀬夜行23:55」は全座席指定列車となっており、私鉄では唯一の夜行列車だという。

同列車は浅草駅を深夜23時55分に出発し、途中の北千住駅・新越谷駅・春日部駅からも乗車可能とのこと。終点の野岩鉄道「会津高原尾瀬口駅」に着いた後は連絡バスに乗り換え、尾瀬の北の入口「沼山峠」には朝6時10分に到着するという。朝早く現地に到着するため、日帰り旅行にも最適だ。

利用に当たっては「往復用」「片道用」いずれかのクーポンと、尾瀬夜行特急券を組み合わせて購入する必要がある。価格は乗車駅によって異なり、往復8,160~8,820円、片道4,760円~5,180円(いずれも尾瀬夜行特急券と組み合わせた大人1名料金)。料金には、会津高原尾瀬口駅から沼山峠間の連絡バス料金も含まれている。購入期間は1カ月前から乗車当日の17時まで。なお、前売りは5月23日より開始される。

「尾瀬夜行23:55」では、女性にも安心して睡眠をとってもらえるよう、6両編成のうち1両を女性専用車両に設定しており、女性グループの旅行客に好評だという。また、車内ではすべての座席にブランケットを用意しているほか、オリジナル空気枕を1人に1個プレゼントし、乗客が快適な安眠を得られるように配慮しているとのことだ。

尾瀬は2007年8月、日光国立公園から分離して単独で国立公園に指定されたばかり。そんな尾瀬の魅力を満喫できるよう、両社では様々なコースプランを用意している。例えば約4時間40分の「尾瀬沼周遊コース」では初心者でも気軽に四季折々の自然が楽しめ、約4時間50分の「御池~三条ノ滝コース」では、リュウキンカやミズバショウの湿原といった穴場を楽しめる。ほかにも初心者から上級者向けまで様々なプランが提案されており、自分にピッタリ合った尾瀬の楽しみ方を見つけることができそうだ。

さらに「尾瀬夜行23:55」の利用者には、温泉施設の露天風呂入浴料割引特典が付いている。自然を散策した後は、ぜひ利用したい。両社は今後「東武の尾瀬」と銘打って、こうした温泉情報や郷土料理などを含めた尾瀬の深い楽しみ方を提案していきたいとしている。

尾瀬沼

燧ケ岳を望む