The Web Standards ProjectはWebブラウザのWeb標準に準拠したWebブラウザの実現へ向けてオンラインで実施できる標準準拠試験をAcid Testsとして公開している。現在ではCSS1への準拠をチェックするAcid1、CSS2への準拠をチェックするAcid2、ECMAScriptとDOM2をチェックするAcid3が用意されている。現在開発が進められている最新のWebブラウザはAcid Testsをひとつの開発指針として活用しており、次期Webブラウザに要求されるクリア要件のひとつとして注目されている。

Acid Testsは興味深いテストサイトだが、これはおもにデスクトップPCで活用するWebブラウザをターゲットとしたものだ。インターネットにアクセスするデバイスの総数としてモバイルデバイスからのアクセスが増加している今、モバイルデバイスWebブラウザにも同様のチェックサイトが必要だ。

同要求に答えるべくMobile Web Initiative Test Suites Working GroupからモバイルデバイスWebブラウザ向けのテストサイトWeb Compatibility Test for Mobile Browsersが公開された。同試験の説明サイトにはQRコードも用意されており、QRコードの読み取り機能を備えた携帯端末などから簡単にアクセスできるようになっている。

同試験でチェックされるのは基本的な機能(CSS2 min-width、透過PNG、GZIPサポート、HTTPSサポート)、広く使われている機能(XHTML-served-as-XMLコンテンツを含むiframe、Static SVG、XMLHTTPRequest、CSSメディアクエリ)、今後普及が見込まれる機能(ダイナミックSVG、canvas要素、contenteditable、CSS3セレクタ)の12個。チェックは簡単に終わるようになっている。使っているWebブラウザの対応状況が気になる場合はアクセスしてチェックしてみるといいだろう。

また試験した結果のフォトデータをwww-archive@w3.orgに送ってほしいとされている。送られてきたスクリーンショットはギャラリーに追加されることになる。