米Salesforce.comと米Googleが提携したことを受け、セールスフォース・ドットコム(日本法人)とグーグル(同)は、両者の技術、サービス、アプリケーションを融合させた「Salesforce for Google Apps」を日本市場でも協力して推進していく方針を示した。
既報のように、"Salesforce for Google Apps"は、「Google Apps」を構成する「Gmail(電子メール)」、「Google Docs(オフィススイート)」、「Google Talk(インスタントメッセンジャー)」、「Google Calendar(スケジューラ)」を、Salesforceアプリケーション上から、連携させて利用できるようにしたものだ。
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Salesforce.comエグゼクティブ バイス プレジデントのジョージ・フー氏 |
Salesforce.comのエグゼクティブ バイス プレジデントであるジョージ・フー氏は「当社の戦略は、あくまで顧客が主体だ。今回の提携でも、エンドユーザーの声に応えて、ビジョンをつくった。Google AppsとSalesforceを統合してほしい、との要望があった。当社は、4万1,000社、100万ユーザーにサービスを提供、業務を自動化している実績がある。一方、Googleは、電子メールドキュメント、カレンダー、チャットなど、生産性を向上させるアプリケーションを揃えている。我々のサービスと補完的な関係にあるといえる。両者のアプリケーションの融合化により、顧客の業務効率化が実現するのは明確だ。今回の提携は、企業が1つの場で、SalesforceのサービスとGoogleのアプリケーションを利用して、クラウドコンピューティングを遂行することを可能にして、仕事のできる新しい環境が生まれる。両者のシームレスな統合で、これまでのソフトの時代は終わる」と話す。
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セールスフォース・ドットコム(日本法人)の宇陀栄次社長 |
セールスフォース・ドットコム(日本法人)の宇陀栄次社長は「当社は、クラウドコンピューティング環境の下で、ビジネス向けアプリケーションのリーダーシップを取ってきた。グーグルにとって、我々は価値の高い企業と言えるだろう。今現在、さまざまな分野でインターネットが使われているが、大手企業や大都市部が中心となっている観もある。しかし、(場所を選ばず、ネットワークからサービスが供給される)クラウドコンピューティングは、中小企業、地方、あるいは、ワーキングマザー、高齢者、早期退職者などにも、新しいビジネスチャンスをもたらすのではないか。今回の両者の提携は、多様な可能性を持っている。これは、SalesforceとGoogleの協業の始まりだ。両者は企業としてのDNA、生い立ちが似ている。進化の第一歩だ」と語る。
"Salesforce for Google Apps"の特徴について、フー 氏は次のように述べた。「これまで、ビジネスの現場では、例えば、Microsoftのwordなどを使って、仕事の上での情報をドキュメントとして共有し、電子メールでやりとりしてきたわけだが、アプリケーションのバージョンの異同などで制約があったり、情報をCRMで効率的に管理したくても、障壁があった。我々の協業により、ビジネスの情報は円滑にSalesforceのCRMで管理される。当社もGoogleも常に進化しており、アプリケーションはいつでも最新版が提供される。Salesfoce for Google Appsは、15の言語に対応しており、すぐに利用できる。すでにベータ版を使っているユーザーがおり、事例もある。この提携は大きな成果をもたらし、業界に大きな革命を起こすことになるだろう。我々はさらにアグレッシブなプロモーションをしていく。このアプリケーションを多くの人々につかってほしい」
また、宇多社長は「グループウェア、メールは確立された分野だが、今後、企業の法令順守強化にあたり、顧客とのやり取りや、社内での稟議といった情報を、CRMとメールとの連携で保存しておけるようなシステムは必要になる。ただし、残しておくべきものと、廃棄しても良いものとがあり、これらは混在していてはいけない。両者は、今回のシステムで区分される」と指摘、"Salesforce for Google Apps"は内部統制にも有用であることを強調した。
さらに、この夏をめどに、「Salesforce for Google Apps,Supported」が提供される。オプションで、Salesforce.comから、Google Premier製品を購入することができるとともに、同社からの電話によるエンドユーザーサポートを受けることができる。利用料金は1ユーザーにつき月額1,260円程度となる模様だ。
SaaS(Software-as-a-Service)は、北米をはじめ、日本市場でも伸長しており、Salesforce.comによれば、2007年には、同社のサービスの日本でのユーザ数が10万を突破したという。成長性の高い分野であれば、当然、他の有力ITベンダも拱手傍観しているはずはなく、日本オラクル、マイクロソフトも参入してきている。フー氏は「ITの世界で勝利するのは、より強くフォーカスをした者」と語る。検索ではGoogle、音楽プレーヤではAppleががそれぞれ、もっとも注力しており、彼らが、市場で優位にあるとの例を挙げ「SaaSでもっとも注力しているのは、Salesforceだ」と述べ、競合に対し、強い自信を示している。
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