東京都はこのほど、新規契約時における未成年の携帯フィルタリングサービスへの加入実態などについての調査結果を発表した。調査対象となった携帯電話販売店などの85.5%が未成年のフィルタリング加入を告知・勧奨していたにもかかわらず、未成年の携帯利用者の半数超が、新規加入の際に同サービスを「利用しない」ことが分かった。

同調査は、東京都が2007年7月に、未成年へのフィルタリングサービスの告知・勧奨を携帯販売店や家電量販店に条例で義務付けたのを受け、都内の387店舗を対象に、今年2月7日~18日の期間実施した。

同調査によると、条例で義務付けられた未成年へのフィルタリングの告知・勧奨については、販売店の85.5%が実施していることが分かった。告知・勧奨の方法としては、54.1%が「説明用のパンフレットを見せる」、53.8%が「契約書のフィルタリングの項目の中で説明する」と回答した。

一方、未成年が利用する携帯電話の契約者について、調査時点から約半年間の、フィルタリングサービスへの新規契約者の加入状況を質問したところ、52.4%が「利用していない」と回答。同サービスの利用が思ったより進んでいない実態が明らかになった。

同調査を担当する青少年・治安対策本部 総合対策部 青少年課では「親の判断で加入しないケースや子どもが"絶対拒否"するケースなど加入しない理由はさまざま。また、親が契約に来た場合に販売店側が親が利用すると思い込むケースもあり、現場ではこれらの事情から利用が進まない状況にある」と話している。