東京国立博物館と凸版印刷が共同で開設した「TNM&TOPPANミュージアムシアター」では、3月28日から5月25日までバーチャルリアリティ(VR)技術による映像作品「マヤ文明 コパン遺跡」を上演する。遺跡の現在の姿をVRで再現し神殿や石碑を鑑賞できるほか、普段は容易に行くことのできない場所の様子も見ることができる。

同シアターは、貴重な文化財や文化遺産などを紹介する手法の開発を目的とした共同プロジェクトの一環として2007年11月に開設されたもの。最新のデジタル技術を用いて通常行くことのできない空間を上演、あたかもそこにいるかのような臨場感を演出する。実物展示では作品保護のために照明が暗い場合も多いが、VRでは240インチの大画面スクリーンにおいて超高精細の映像で詳細に鑑賞できる。

上映される映像サイズはフルハイビジョンの約4倍(4096×2160ピクセル)

現在の遺跡を臨場感ある映像で鑑賞できる

今回上演されるのは、3世紀から9世紀に中央アメリカで隆盛したマヤ文明の遺跡。優れた芸術性を持つ石碑、祭壇、建造物を装飾する彫刻、マヤ文字が彫られた神聖文字の階段などが広く知られている。VRでは、保存のため現在は公開されていない地下神殿なども見ることができる。

当時の様子を再現した映像も

内部に埋まっているロサリラ神殿は、当時の色彩を再現

上演は期間中の金・土・日・祝日・振替休日に1日6回行われる。上演時間は約20分で、観覧には東京国立博物館の当日の入館料が必要。