ネットレイティングスは26日、ニールセン・オンラインが提供するインターネット利用動向調査「NetView」2008年2月のデータを発表した。それによると、今年1月に日本向けサービスを開始した中国系の検索サイト「百度(Baidu)」や、動画共有サイト「優酷網(Youku)」の利用者が日本でも徐々に増加している傾向が明らかになった。

百度全体の2月の利用者は71.3万人。日本語版提供開始が報じられた1月よりは少ないが、本来の検索ユーザーは着実に増加が見られる。また、日本のアニメやドラマが数多くアップロードされているという優酷網も昨年末から急速に利用者を増やしている。

百度は画像・映像・音楽ファイル検索が充実しており、画像検索は全訪問者の41%、動画検索も21%が利用している。また、利用者属性では77%が男性、平均ページビュー数では97%が男性で占められているという特徴が見られる。

同社代表取締役社長兼ニールセン・オンラインチーフアナリストの萩原雅之氏は、百度の知名度が上がれば寡占状態にある日本の検索市場においても存在感を増す可能性があると述べている。また優酷網については著作権上問題のあるコンテンツも多く掲載されているため、「コンテンツホルダーも対策を迫られそう」だと指摘している。

「百度」「優酷網」の月間利用者数推移。優酷網の伸び率はYouTubeやニコニコ動画の知名度が大きく上昇した頃に状況に似た傾向だという

「百度」の検索メニュー別利用者数。日本語版では提供されていないMP3検索も中国語版(baidu.com)から1割弱が利用