2008年1月、ハングルに対応した動画サイト「YouTube」が正式オープンした。世界的に名高いWebサイトだけに、それ以前から英語版を利用する韓国ユーザーも少なくなかったが、ハングルに正式対応後は、より多くのユーザーが利用しやすくなった。しかし一方で、著作権侵害の問題も起こっているようだ。
KBS、MBC、SBSといった韓国の放送局3社、および各社の子会社でインターネットコンテンツやWebサイト管理などを行っているKBS Internet、iMBC、SBSiは、YouTubeに対し、著作権違反行為の中止と再発防止措置を求める、内容証明などの公文を送ったと発表した。
こうした行動に出た背景として上記6社は「放送局3社の著作物に対する不法な権利侵害の規模が大きく、その影響は韓国のインターネット利用者だけでなく、全世界のインターネット利用者にまで及ぶ可能性もあるほど深刻なため」と述べている。
3月10日の週には、YouTubeの共同創立者でCTOのスティーブ・チェン氏が韓国を訪問。YouTube Koreaのオープンについて「韓国のコンテンツを世界的に知らしめられるようになったという点が、もっとも大きな成果」と述べていたが、これに対しても上記6社は「こうした言葉とは異なり、YouTube Koreaのサービスが韓国の著作物を、全世界に不法流出させる役割をするようになったのではないか憂慮される」と主張している。
そのため6社では今回、内容証明を送付し、これにより著作権や関連法を遵守するサービスを進めてくれることに期待をかけているようだ。もしそれでも著作権保護違反が見られる場合は「法的な対応も考慮している」(6社)ということで、かなり強硬な姿勢をとっている。
各社が指摘しているように、YouTube Korea上では、KBSやMBC、SBSに限らず、さまざまな放送局の番組が見られるようになっている。ニュースからドラマ、バラエティ、アニメーションなどジャンルも多岐に渡り、なかには最近放送されたばかりの最新番組も見える。
日本や中国といった韓国以外の国のテレビ番組も割と多く見られる。YouTubeという世界的なサービスを通して、それまでテレビで放送されなければ見ることができなかった各国の番組が見られるようになっている状態だ。
韓国のテレビ番組についても、見逃してしまった分はインターネットで簡単に見ることができる。KBS/MBC/SBSの3社は自社Webサイト上で番組の再放送を提供しているが、一つひとつの放送局サイトにアクセスするまでもなく、ひとつの動画サイトに行けば大抵の番組は見られるようになっている。
それはYouTubeに限らないことではあるが、今回6社が内容証明を送付したのは、世界的なサービスという規模の大きさや、それに伴う影響力の強さ、責任の重大さを考慮した結果だろう。
YouTubeの著作権違反については、韓国に限らずこれまでに何度も問題として浮上してきている。ユーザーの興味関心を引き付けつつ、この問題を解決するというのは簡単なことではなさそうだが、このままではYouTubeが世界各国へサービスを拡大すればするほど、権利者からの訴えも多くなることが予想され、何らかの対応が必要となっている。
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