ローランドは、ドイツ・フランクフルトで開催中の楽器ショー「musikmesse 2008」で発表したリニアPCMレコーダ「EDIROL R-09HR」の国内販売を28日より開始する。価格はオープンで、予想実売価格は40,000円前後。

R-09HR(左)と従来機種のR-09(右)

R-09HRは、非圧縮PCMのWAVおよびMP3での録音が可能なポータブル・リニアPCMレコーダ。リニアPCM録音は、従来機種の「R-09」では最大24bit/48kHzまでの対応となっていたのに対し、R-09HRは最大24bit/96kHzに対応。ローランド独自のアナログ回路「IARC」(Isolated Adaptive Recording Circuit)を搭載し、高音質録音を手軽に行える。内蔵ステレオマイクはマイク本体、基盤ともに新設計。マイクハウジングは基盤から分離し、ゴム素材のダンパーで覆ったフローティング構造を採用。R-09に比べ残留ノイズレベルを約10dB低減しているという。

最大24bit/96kHzのリニアPCM録音に対応し、再生機能も強化されたEDIROLの新リニアPCMレコーダ「R-09HR」

R-09HRには遠隔操作を行えるワイヤレスリモコンが標準で付属

R-09HRは、SD/SDHCカードスロットを搭載し、製品には512MB SDカードが付属する。電源は単三乾電池2本で、アルカリ乾電池および内蔵マイク使用時で約4.5時間の録音が可能。また、ACアダプタでの動作にも対応しており、ACアダプタも標準で付属している。

同製品の有機ELディスプレイはR-09に比べ、面積が約2倍に大型化。録音/再生や入力レベル調整、録音ファイルの分割などを遠隔操作できるワイヤレスリモコンも標準で付属する。本体背面には小型スピーカーを搭載、ヘッドフォンを接続せずに、録音ファイルの再生確認も可能となった。

オプションも同時発表。外付けマイク「CS-15」などはR-09との共用オプションだが、本体のサイズが異なるため、カバー・スタンド・セットやポーチはR-09HR専用のものが新たに用意されている

発表会では弦楽四重奏やジャズトリオの生演奏が行われ、R-09HRで実際に録音を体験

再生機能も強化され、再生速度を50~150%と10段階で切り替え可能。リバーブは4種類のモードが用意され、それぞれ10段階で調整できる。波形編集ソフトとして「AUDIO CREATOR LE」(Windows版)が付属。USBポートからパソコンへ録音ファイルを転送し、波形編集を行うことも可能だ。

R-09HRのサイズは、62.0×112.9×27.0mm、重量は174g(電池、SDカード含む)。オプションとして専用カバーと小型三脚がセットとなったカバースタンドセット「OP-R09HR-C」(標準価格5,670円)、シリコンケース「OP-R09HR-S」(価格未定)、ポーチ「OP-R09HR-P」(標準価格3,465円)などが同時に発表された。