米Cisco、QuantumFlow初搭載のルータ新製品「ASR 1000」

    Junya Suzuki  [2008/03/05]

    米Ciscoは4日(現地時間)、サービスルータの新製品「Cisco ASR 1000 Series Aggregation Services Routers(ASR)」を発表した。音声データ統合など、IPルータに求められる各種サービスに対するサポート要求の増加を、1台の製品でカバーすることを目的とする。ASR 1000ではソフトウェアにIOS XEを採用し、コアエンジンには先日発表されたばかりのQuantumFlowプロセッサを搭載する初の製品となる。

    Ciscoによれば、ASR 1000の開発には計2億5,000万ドルの費用と5年の歳月が投入されているという。そのうちの1億ドルはQuantumFlow Processor(QFP)のものとなる。QFPは統合型のプログラマブルなマルチコアプロセッサであり、高パフォーマンスだけでなく、さまざまなサービス要求に対応できるように柔軟な処理構造を備えている。ASR 1000ではQFPをコアに、同社ルータ/スイッチ向けソフトウェア「IOS」の改良版である「IOS XE」をOSとして採用する。IOSライクなコマンドラインでの管理をサポートするほか、企業のリモートサイトでの展開など、小型エッジルータでの動作に対応するようコンパクトに最適化が図られている。

    想定する用途は、前述のように企業のリモートサイトへの展開や、サービスプロバイダにおけるエッジルータでの利用を想定している。コアルータのようにパケットフォワーディングの性能は求められないものの、IPに求められる各種サービスのサポートが要求されるエッジルータだが、ASR 1000ではこうしたサービスをすべてカバーし、今後のパフォーマンス増加や複雑な処理に対応できるよう、必要十分な性能設計が行われている点が特徴となる。例えば企業はASR 1000をリモートサイトのエッジに導入することで、ファイアウォール、IPSecベースのVPN、ディープパケットインスペクション(パケット挙動の精査)、セッションボーダーコントロール(SIPセッションなどの制御)といったインターネットへのゲートウェイとしての機能をすべて1台のルータでカバーすることが可能になる。

    提供開始時期は2008年4月で、2U、4U、6Uのそれぞれのサイズのサーバラック用フォームファクタが用意される。提供価格は3万5,000ドルから。

    3種類のラックサイズを持つ「ASR 1000」シリーズ

    QuantumFlowプロセッサを搭載したシステムカード

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