半導体製造装置大手の米Applied Materials(以下、AMAT)は26日、記者説明会を開催し、同社が提供する太陽電池製造装置を用いて製造される薄膜Si太陽電池の変換効率が2008年末ころには10%を達成できる見通しを明らかにした。
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Charles Gay氏 |
太陽電池の生産規模は年々増加を続けている。こうした背景には日本のサンシャイン計画やニュー・サンシャイン計画、ドイツのフィードイン・タリフなどに代表される各国政府のクリーンエネルギー推進の動きがある。こうした市場の拡大にあわせ、太陽電池の製造工場の規模も年々拡大、2000年では年産5MWの製造ラインを3本程度保有する工場が一般的であったのに対し、5年後の2005年では年産50MWの製造ラインを4本程度保有することが一般的となった。現在も太陽電池メーカー各社は生産能力の拡大に努めていることから、1つの工場における生産規模の拡大は今後も続いていくことが見込まれる。同社Solar Business Group General ManagerでVice PresidentのCharles Gay氏は、「2010年には年産100MWのラインを10本程度(1GW)保有する工場が登場する」と、その成長性を語る。
また、太陽電池の生産規模の拡大にあわせ、製造装置市場の拡大も見込まれている。試算では、2008年で30億ドル強だが、2010年には60億ドルを超すことが見込まれており、同社でも「2010年における同事業の売り上げ目標は30億ドル、営業利益率は25-35%程度を目指す」(同)としている。
こうして製造される太陽電池の多くが結晶Siを用いたもので、市場の9割を占めている。ただし、結晶Siによる太陽電池は変換効率が10数%と高いものの、厚さが175μm程度と多量のSiを消費するため、材料コストが高いという課題がある。一方、薄膜Si太陽電池は、厚さを数10μm以下にすることで材料コストを抑えることが可能だが、変換効率が結晶Siのものと比べると低くなるという課題がある。
AMATでは、Siの厚みを薄くしても変換効率が下がらない技術を開発。同技術は、場合によっては「薄くした方が効率が高まる」(同)場合もあるという。同社の装置により製造される薄膜Si太陽電池の厚みは25μm程度、面積は5.7m2だが、「FPD製造装置の技術を応用することで、大面積化も可能である」(同)との見方を示した。
また同社では、薄膜Si太陽電池製造の一貫製造ライン「SunFab」の提供を行っている。2007年の受注額は7億ドルで、2008年第2四半期に3ライン、同第3四半期に7ラインの出荷を予定しており、同ラインを用いて製造された薄膜Si太陽電池製品は2008年中頃から市場に流通することが見込まれる。
同ラインの製造コストは2種類のSiを用いたタンデム構造の場合で1Wあたり1.5ドルだが、これを「2010年には1ドルへと下げる」(同)という。製造コスト低減の大きな鍵を握るのが、変換効率の向上だ。現在の変換効率はタンデム構造で9.3%だが、「2008年末ころには変換効率10%を達成する」(同)としている。また、このほか歩留まり率の向上、材料コストやランニングコストの低減などを行うことにより「(1Wあたり)1ドルは実現可能」とした。
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