CTO at MySQL, Founder and original developer of MySQL, Michael Widenius氏は27日(米国時間)、自身のブログにおいてMySQLの新しいデータベースエンジンMariaを公表した。MariaはGuilhem氏、Sanja氏、Sergei氏、Widenius氏によって2年間にわたって取り組まれた新しいストレージエンジン。ただしフルタイムで開発が実施されたのは直前の4ヵ月間だとされている。

今回公表されたMaria 1.0系はbitkeeper経由で公開されている。バイナリでの配布は時期をみて実施されるようだ。1.0はクオリティ向上を主目的としたブランチで、開発者にはMaria 1.0を試してバグを報告してほしいと報告されている。

MySQLは複数のデータベースエンジンを使える。今回公開されたMariaはストレージエンジンとしてInnoDBの代替となりうるものだ。MySQLのエンジンとしてInnoDBを使うシーンもあるわけだが、InnoDBの開発元であるInnobaseはOracleに買収されて、MySQLがどういった対応をしていくのかが注目されていた。Mariaはそれに対する答えだ。

バイナリ版の配布はプロダクトクオリティが向上し、ある程度のパフォーマンスチューニングを実施したあとになるとみられる。ブログで発表されたのみでMySQLから正式な発表はないが、InnoDBをストレージエンジンに採用したMySQLを使っている場合、Mariaの登場には注目しておきたい。