キヤノンは、1220万画素CMOSセンサーを採用し、ライブビューを搭載するなど、高画質と上位機種並みの機能を備えた普及型デジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss X2」を3月下旬に発売すると発表した。価格はオープンだが、推定市場価格は本体のみが約9万円、レンズキット(本体+EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS)が約10万円、ダブルズームキット(レンズキット+EF-S55-250mm F4-5.6 IS)が約13万円。

EOS Kiss X2 + EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS

新製品「EOS Kiss X2」は、最先端の技術を搭載しながら、優れたコストパフォーマンスなどによりデジタル一眼レフカメラの市場で幅広い支持を獲得してきた「EOS Kiss Digital」シリーズの最新モデルにあたる。また、今回は製品名から「Digital」が外された。

新開発の約1220万画素CMOS センサー(APS-Cサイズ)と高性能映像エンジン「DIGIC III」を搭載。撮像感度はISO100~1600となっている。また、高輝度側のダイナミックレンジを約1段分拡張する「高輝度側・階調優先」機能を搭載した。

連写性能は最高で約3.5コマ/秒、連続約53枚(JPEG・ラージ/ファイン)。起動時間約0.1秒(CIPA)、レリーズタイムラグ約0.09秒、ファインダー像消失時間約0.13秒(従来比約24%短縮)と、優れたレスポンスも実現した。

オートフォーカスは、中央F2.8対応の高速・高精度9点測距を搭載。ファインダーは見やすさを向上させた倍率約0.87倍の新設計のもの。従来機同様、超音波の振動でゴミを振るい落とすセンサークリーニング機能も搭載する。

今回、リアルタイム映像を液晶モニターで確認しながら撮影できるライブビュー撮影機能を搭載。広視野角(上下/左右とも約170°)の3.0型大型液晶モニターにより、ライブビュー撮影が快適に行えるという。ライブビュー時のAF機能は、位相差AFとコントラストAFの2種類を採用。どちらかを選んで使用できる。

新しく、被写体の明るさとコントラストを解析し、暗い部分を自動的に明るくする「オートライティングオプティマイザ」機能を搭載。顔検知機能と合わせて、逆光などで暗くなった顔も明るく自動補正する。

記録メディアには、EOS Kiss Digitalシリーズとして初めてSD・SDHCメモリーカードを採用。コンパクトデジタルカメラからのステップアップユーザーの利便性を図った。

また、曲面を連続的に変化させて構成する「カーバチャーデザイン」を採用したボディは、従来機種に比べて35gの軽量化が図られた(本体質量約475g)。バッテリーパックは従来比約1.5倍の容量となった新開発リチウムイオンを採用。

発売されるレンズキットは、手ブレ補正機構を搭載した2種類のレンズ「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」と「EF-S55-250mm F4-5.6 IS」が組み合わせられる。またEOS Kiss X2では、超広角や超望遠を含む60種類以上のEFレンズすべてが使用できる。

EOS Kiss X2 正面

EOS Kiss X2 背面