MSが仮想化技術の最新戦略発表、ライセンス緩和でVista Homeも利用可能に

 

米Microsoftは1月22日(現地時間)、米ワシントン州レドモンドで開催したVirtualization Deployment Summitにおいて、同社の仮想化(バーチャライゼーション)製品の最新戦略を発表した。間もなくリリースされるWindows Server 2008とハイパーバイザのHyper-Vを絡めた最新ソリューションのほか、バーチャルデスクトップソリューションを開発する米Calista Technologiesの買収、米Citrix Systemsとの提携強化によるバーチャルマシン(VM)環境の両社製品間での相互互換性の実現など、さまざまなアップデートが行われた。またライセンス条項の緩和によりWindows Vista Home Basic/PremiumがVM上で実行可能になった。

米Microsoftサーバ&ツールビジネス部門シニアバイスプレジデントのBob Muglia氏は「今日、ごくわずかなユーザーのみが仮想化の恩恵を受けているにすぎない。仮想化技術を利用するユーザーは全企業のうちの5%未満と、われわれは見積もっている。理由はシンプルだ。非常に高価で、そして複雑だからだ」と、仮想化をより身近なものにすることが重要だと訴えた。さらに「ハードウェア、アプリケーション、管理面をカバーしたソリューションを提供するMicrosoftの(デスクトップからデータセンターまでを網羅する)包括的なアプローチはユニークだといえる。同時に非常に経済的で、コスト的メリットも大きい」と、ライバルと比較しての価値をアピールした。

今回のMicrosoftの発表は多岐にわたるが、主要なトピックとして以下の3点が挙げられる。

Calista Technologies買収

Calista Technologiesは米カリフォルニア州サンノゼを拠点にする非公開企業。買収金額等の詳細は公表されていない。同社は「バーチャルデスクトップ」と呼ばれるソリューションを専門に扱っており、例えば非力なクライアントPCであっても、高パフォーマンスを要求されるようなリッチなアプリケーションをサーバ経由で利用できる。これはWindows Server Terminal Servicesのような、一種のターミナルサービスである。バーチャルデスクトップは展開が容易なほか、セキュリティ面で大きなメリットがある。またCalistaのソリューションは高パフォーマンスなのが特徴で、3D処理やマルチメディア処理などでも通常のデスクトップと同様の環境を利用できる。

Citrix Systemsとの提携強化

MicrosoftとCitrixはターミナルサービス関連で20年来のパートナーだが、2007年8月にCitrixがオープンソースで仮想化技術を開発するXenSourceを買収したことで、仮想化市場におけるライバルとなるなど、その関係に変化が生じている。今回の発表は以前からの提携関係を強化し、両社製品間の相互互換性を高めることを確認する内容となっている。具体的にはCitrix XenServerとHyper-V間でのVMの相互互換性を実現するためのツールをCitrixが開発する。最初のテストバージョンは2008年第2四半期にリリースされ、最終版はHyper-Vのリリースとともに提供される予定だという。またCitrix Presentation ServerやCitrix XenDesktopの次世代版ではWindows Server 2008とWindows Optimized Desktopをサポートし、デスクトップ仮想化ソリューションで両社が共同マーケティングを進めていく計画だ。

ライセンス条項緩和でWindows Vistaがより身近に

サーバ上でWindowsを実行してHDDレスなクライアントPCからの利用を可能にするシンクライアントソリューション「Windows Vista Enterprise Centralized Desktop」の年間サブスクリプション費用が23ドルに設定された。Software Assuranceを通じて企業ユーザーに提供される。企業の専用端末などを対象に「コスト効果の高い」ソリューションとして、より多くのユーザーにWindows Vistaを利用してもらうための施策となる。だが多くのコンシューマユーザーにとって朗報なのは、Windows Vista Home Basic/ PremiumがVirtual PCやVMware、Parallelsといった仮想化ソフトウェア上でゲストOSとして利用可能になった点だろう。従来まではゲストOSとしてWindows Vistaを利用する場合、ライセンス条項のしばりの関係で高価なUltimateまたはBusinessのみに制限されていた。今回のライセンス緩和により、例えばMacユーザーが仮想化技術でWindows Vistaを導入する場合、より安価な選択肢が登場したことになる。

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