ネプロジャパンは22日、システム管理者がいなくても設定・運用が可能なアプライアンス型ファイルサーバ「データクレシス-ステーション」の提供を2月25日から開始することを発表した。内部統制強化や個人情報保護の観点から中堅/中小企業でも情報漏えい対策が急務となっている昨今、専任のIT管理者がいない組織でも導入/管理/運用しやすく、安全なファイルサーバが求められているが、そういった要求を汲んだ製品といえそうだ。

同製品は通信用機器を開発/研究を行うサバンと共同で開発されたもの。ファイルサーバ機能のほか、ネプロジャパンが昨年モバイル・テクニカから譲り受けた機密ファイル管理システム「DataClasys」を採用したDataClasysサーバ機能およびDataClasysフォルダ自動暗号化機能が搭載されている。Data Clasysは独自の暗号化・鍵配信技術とファイル制御技術を駆使し、電子ファイルの情報漏えい/流出を防止する機能。これによって暗号化されたファイルは、ユーザに付与された利用権限に応じて、更新、閲覧、印刷などの利用権限を設定できるため、さまざまな機密文書管理、情報漏えい対策を行うことが可能だ。

同製品では、専用Web画面にIPアドレス、利用者の登録をするだけで、フォルダの生成、自動暗号化の設定、DataClasysサーバの初期化、起動、DataClasysのユーザ用IDファイルの生成などが行えるほか、自動生成された「機密」「重要」「注意」のフォルダにファイルを保存することで自動的に暗号化が可能。また、暗号化されたファイルは利用者IDを指定してDataClasysクライアントソフトを起動し、常駐させることで、そのまま利用することが可能。とくに復号化する必要などはない。メールの添付やUSBメモリへのコピーなどでファイルを外部に持ち出した場合でも、暗号化された状態であるため、LAN外では解読が不可能となっている。

なお、ハードディスクは二重化されており、定時バックアップを実行。誤って削除したファイルについても復元することが可能だ。

DataClasys-Stationには利用者が最大30人までの「DataClasys-Station LX」(ハードディスク容量160Gバイト×2)と利用者が最大100人までの「DataClasys-Station FX」(ハードディスク容量500Gバイト×2)の2種類がラインナップ。ネプロジャパンでは、初年度で2,000台の販売を予定している。