気象庁は21日、2007年の日本の天候(速報)をまとめた。なお、確定値による資料は2008年1月4日に発表される。

今回発表されたのは、全国153地点の気象台・測候所などにおける12月20日までの観測データをもとに、速報としてまとめたもの。同資料によると、2007年の平均気温は全国で高く、特に西日本では地域平均統計のある1946年以降で第3位、沖縄・奄美では第2位タイの高温となった。

特に8月は、太平洋高気圧の勢力が強く、全国的に記録的な猛暑を記録。8月16日に熊谷(埼玉県)と多治見(岐阜県)で、ともにこれまでの国内最高気温の記録を更新する40.9℃が観測されたほか、101地点(アメダスを含む821地点中)で観測史上1位の記録を更新。9月も引き続き太平洋高気圧の勢力が強く、9月平均気温は西日本で地域平均統計のある1946年以降で第1位の高温となった。また年降水量は全国的に少なく、西日本を中心に渇水となった。

6月は移動性高気圧に覆われる日が多く、各地で梅雨入りが遅れ、さらに7月は梅雨前線が本州付近に停滞し、各地で梅雨明けが遅れた。また、台風発生数は24個(平年26.7個)、接近数は12個(平年10.8個)、年間上陸数は3個(平年2.6個)といずれも平年程度。ただ、7月中旬には台風第4号が九州に上陸。その後本州南岸沿いに北東進し、停滞していた梅雨前線の影響も加わり沖縄・奄美から東北南部にかけての各地で記録的な大雨となった。

また2007年の冬は、全国的に気温が高く経過。東日本と西日本の地域平均気温は、地域平均の統計のある1946/1947年の冬以降で最も高く、全国153の気象官署のうち東京、名古屋、大阪などの63官署で、冬平均気温の高い記録を更新した。また、全国的に降雪はかなり少なく、冬の降雪量は、北陸地方で平年の9%となるなど、北日本、東日本、西日本日本海側の降雪量は地域平均の統計のある1961/1962年冬以降で最も少なかったとしている。