中国の大手家電メーカーグループであるTCLはこのほど、香港にある同グループの全額出資子会社で持ち株会社のTCL実業控股と、英連邦バージン群島に置かれた昌達科技実業(以下、昌達実業)とが、株式所有権移転に関する協定を締結したと発表した。同協定に基づき、昌達実業は、TCLグループのコンピュータ事業を担うTCL電脳科技(BVI)の発行済み株式の82%を獲得した。

昌達実業のオーナーは、TCLグループの通信機事業を担うTCL通信科技取締役の王道源氏。今後、昌達実業は、TCL電脳科技による2,000万元(約2億9,380万円)の増資に応じ、TCLグループのパソコン事業を支援する。

TCLグループ取締役会の事務局を務める王紅波氏は、「今回の協定締結の目的は、経営資源を集中することでコア事業の競争力を高めるところにある。当社のパソコン事業は高い成長期にあるため、さらに大量の経営資源を投下する必要がある。戦略を共有できる投資者に出資してもらうことにより、同事業をてこ入れしていく」と述べた。