米Hewlett-Packard(HP)は12月10日(現地時間)、イスラエル企業で業務プリンターの開発・製造を行うNUR Macroprintersを1億1750万ドルで買収したと発表した。買収総額には損害補償口座の預託金1450万ドルが含まれる。NURはUV硬化型/溶剤型インクジェットプリンタの業界大手。これらは店頭ディスプレイ、広告での利用のほか、写真現像/商用印刷会社向けなど、大規模なスクリーン印刷や特殊用途、業務向けのクオリティが要求される分野で利用されている。

HPによれば、同社のプリンタ/イメージ処理製品ラインのGraphic Artsのポートフォリオ拡充を行うのが買収の狙いだという。同社は2010年に3000億円規模に達するといわれるデジタル印刷市場に向けて、今年5月にPrint 2.0戦略を打ち出し、新規需要の開拓や未着手セグメントへの水平展開を計画している。今年9月には大型インクジェットプリンタ装置の開発・製造を行う米MacDermid ColorSpanを買収しており、今回のNUR買収もこの戦略の延長線上にある。