AROSデベロップメントチームは29日、AmigaOS 3.1互換を目指しオープンソースモデルで開発中の「AROS Research Operating System (AROS)」が、64ビットCPUにネイティブ対応したことを明らかにした。29日より公開が始まった64ビット版AROSの動作環境には、AMD Athlon 64やIntel Core 2 Duoシリーズなどの64ビットCPUが必要。

64ビット版AROSの開発は、ドイツ在住のMichal Schulz氏が主に担当。開発の進捗状況は、10月上旬からSchulz氏のブログ上で報告されていたが、ブート可能なディスクイメージは配布されていなかった。Amigaコンピュータ上で動作する本流のAmigaOSは、AmigaOS 4.0でPowerPCにフル対応した段階であり、Amigaプラットフォーム全体における64ビット化はAROSが初。

AROSは、Commodore Internationalの倒産後、開発が停滞したAmigaOSに代わるOS (Amiga Replacement OS)を目指し活動を開始。Amigaコンピュータとのバイナリ互換と、異種プラットフォーム間でのソース互換を目標にプロジェクトは進行、現在ではx86やPowerPCなど複数のプラットフォームで動作する。開発されたプログラムの一部は、Haage & Partner社が開発を担当したAmigaOS 3.5 / 3.9にも採用されるなど、Amigaプラットフォーム全体に一定の影響力を有するに至っている。

Amiga互換の「AROS」が64bit化 (画面はVMware版のAROS)