マイクロソフトは26日、教育機関向けICTソリューション「エデュステーション」のパートナー発足式を開催した。今年6月に発表された同ソリューションだが、「具体的に提案するフェーズに入った」とし、教育分野で実績を持つ11社とパートナーシップを結びICTの普及を推進する。発足式にはSAPや大塚商会、日本電気などの企業が出席、各社の技術やノウハウを活用して教育分野を支援していくと発表した。マイクロソフトはパートナー各社に対して、マーケティング支援や営業ツールの提供、文教関連製品の優先的な情報提供、技術サポートといった支援策を実施していく。

エデュステーションとは、教育分野の課題に対してマイクロソフトが提供するICTソリューション群のこと。同社製品を軸に5つのソリューションを用意する。

  • Office SharePoint Serverを中心に学内外での情報共有を目指す「Learning Gateway」
  • ウイルス対策や仮想化技術による安全なPC利用環境を提供する「セキュリティデスクトップ」。Forefront Client SecurityやActive Directory、Windows Terminal Servicesなどで構成される
  • ウイルスや不正アクセス対策、機密情報保護などを効率的に運用していく「セキュアシステム」。Forefront Client Security、System Center Operations Manager、System Center Configuration Managerなどで構成される
  • 教育機関向けの独自ドメインアカウントで各種Windows Liveサービスを無償利用できる「Windows Live @ edu」
  • 学校運営や経営に関わるシステムの効率化などを図る「業務アプリケーション基盤パッケージ」。BizTalk Server、SQL Serverなどで構成される

「エデュステーション」のソリューション

マイクロソフト 代表執行役兼最高執行責任者 樋口泰行氏

パートナー各社は上記ソリューションに対して自社リソースを提供していく。マイクロソフト 代表執行役兼最高執行責任者 樋口泰行氏は、「各パートナーはそれぞれに強みを持ち、ノウハウを蓄積しており信頼もできる。今後ともに文教分野に貢献できることは喜ばしく、頼もしい」とパートナー各社へ期待を寄せた。一方、「各社が個々にやっていたことをトータルに提供することが求められている」(内田洋行取締役常務執行役員 大久保昇氏) 、「ハブとしてマイクロソフトの役割に期待」(大塚商会LA事業部執行役員 田中修氏)など、パートナー各社からも教育事業で抱える課題のソリューションとしてエデュステーションに期待する声が聞かれた。

今後については、来月から「エデュステーションオンライン」を開設し、パートナー各社の営業担当者や技術担当者に向けていち早く情報を提供していくという。また、来月からWindows Live @ eduのトレーニングを開始するほか、2008年からは技術やビジネスの無償サポート、「エデュステーションマガジン」の発行(4月)などを予定しているとのこと。

本日発表されたパートナー企業とソリューション対応表は次のとおり。

初等中等教育機関向けソリューション対応表(小中高等学校、教育委員会、教育センター)

パートナー セキュアデスクトップ セキュアシステム Learning Gateway Windows Live @ edu 業務アプリケーション基盤
内田洋行
大塚商会
京セラ丸善システムインテグレーション
システムディ
Sky
デジタル・ナレッジ
日本総研ソリューションズ
日本電気
富士電機ITソリューション

高等教育機関向けソリューション対応表(大学、短大、専門学校)

パートナー セキュアデスクトップ セキュアシステム Learning Gateway Windows Live @ edu 業務アプリケーション基盤
内田洋行
大塚商会
京セラ丸善システムインテグレーション
SAPジャパン
システムディ
デジタル・ナレッジ
日本総研ソリューションズ
日本電気
富士電機ITソリューション